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2025-12-07

真逆(まぎゃく)」はいから使われだしたか

前提


1927年アルス写真大講座 第二巻』

記念したい被写体を取り入れたいために時には真逆の方向(カメラ太陽に向ふ)に向ふ場合もあるでせうが、このとき直射日光レンズに当らないやうに注意をして頂きます

フリガナがないので「まぎゃく」と読むかはわからないが、意味的には「正反対」の意味で使われていそうだ。

いまのところ「正反対」の意味で使われている最古の用例である

追記1937年写真月報』

只逆光線で太陽を前景のカメラもつている人でシエードした事が、レンズ太陽の直射を避けて雲海にあたつた真逆の光線をうまく捉へる事が出来ました。

写真関連で検索してみたが、なるほど。

写真用語では太陽光の当たり方を「順光線(順光)」「斜光線(斜光)」「逆光線(逆光)」などと分類するが。

逆光をさらに「半逆光線(半逆光)」と「真逆光線(真逆光)」に分けることもあるというわけか。

検索してみるかぎり、用例としては「真逆光」が圧倒的に多いが、「真逆の光線」「光を真逆に受ける」のような例もわずかに見られる。

1959年富士岡田紅陽

太陽富士山頂の上に輝やき、眼前の雲海の表面を真逆に照しつけていた。

一気に時代が飛ぶが、こちらは「まぎゃく」とフリガナがあるので間違いない。

ネット検索できるかぎりでは、いまのところ最も古い「真逆(まぎゃく)」であろう。

ここまでは用例が少ないので、もちろん「真逆(まぎゃく)」が広まっていたとは言えないだろう。

しかすると、文章にならないような口語俗語として使われていた可能性はあるが、それはわからない。

さて、1970年代に入ると一人の男が颯爽と登場する。映画評論家松田政男である

この人物が「正反対」の意味の「真逆」を広めたと言っても過言ではないのではないか

彼はそのくらい「真逆」を多用しているのである

1971年風景死滅松田政男

コスタガブラスが『Z』にひきつづいてつくった第三作『告白』は、いわば、日本の喪名の永久革命家の理念とは真逆視点から革命反革命弁証法をとらえようとした政治的茶番劇である


1972年キネマ旬報』「映画批評 わが緑の大地」松田政男

往年の安部公房テーゼ"猛獣の心に計算器の手を"とまさに真逆に、ポール・ニューマンは"ハトの心にタカの爪を"と、後行する世代叱咤しているのである


1973年不可能性のメディア松田政男

自動車から飛行機への発明ベクトルがひたすら上昇の方角にのみ向けられているのとまさに真逆に、グーテンベルグ以降におけるエレクトロニクスメディアの発達は、ひたすら私たちの<内部世界>の深部に向って下降するベクトルをもっているのではないか

エンツェンスベルガーは、エレンブルグの「作家ならば、ドゥルティの生涯のものがたりを書いてみようとは、けっして思うまい。それはあまりにも冒険小説そっくりだった」というしたり顔とはまさに真逆に、そういった意味合いでの「物語作者は、自己否定しなければならない」が故に「集団的フィクションとしての歴史」――正確には「反歴史」を書くべく試みたのだ。

チャップリンが、常に、可哀想ヒロインのために献身するのに対し、キートンはまさに真逆禁欲的にまで非情に、アクション共同体映画のなかへ制度化すべきことを他者に向って要求するのである

そしてエイゼンシュタインは「人に秀でた人間」として、しかトロツキーとは真逆に、スターニスト・レジームへの自己批判を倦むことなくつづけることによって生き延びて行ったのだ。


1973年キネマ旬報』「キネ旬試写室化石の森」松田松男

この点いかに苦悩の色を露わにしつつ純文学を志そうと、できあがった作品が常に一つの社会現象として、つまりエンターテインメントとして消費されてしま石原慎太郎と、篠田正浩はまさに真逆であると言っていい。


1974年キネマ旬報』「今号の問題作キャロル斎藤正治松田政男

私たちは「スティング」のあの不愉快なだまされ方とまさに真逆に、龍村らが「キャロル」に仕掛けたさわやかな詐術を愉しんでおけばいいのだから······


1974年朝日ジャーナル』「密室国家難民キャンプ なぜ、いま、パレスチナ革命なのか』松田政男

レーニン以前に、もとよりレーニン以上に楽観的に「生産者たちの自由平等な協力関係の基礎のうえに新たに組織する社会は、全国家機関を、そのばあいしかるべき場所へ移しかえる、すなわち、紡ぎ車や青銅の斧とならべて、考古博物館へ」と断定したエンゲルス理想とはまさに真逆に、いま紡ぎ車や青銅の斧と共に博物館へ並べられているのは、彼らエンゲルスレーニンや、その他もろもろの革命理想である


1975年現代の眼』「シネマ・マンスリー

この密林の猟師年齢不詳だがむろん年老いており、したがって初めキャステイングされていた三船敏郎のような精悍さとは真逆の、むしろ志村喬だとか千秋実だとか黒沢一家長老ふうな中央アジア出身の老優が起用されていて、これがかえって野生の賢者という風格をかもし出してなかなかにいい。

これは匿名記事だが文体からして松田政男か?

1976年キネマ旬報』「自主映画の新作その(3)」松田政男

この静謐な、余りにも静謐な〈自然〉は、ゴダールとは真逆の"観念論的記録の試行なのか?


1978年シナリオ』「77から78へ日本映画の秋冬アイデア燃えあがる日」松田政男

そこへ行くと、日活ポルノ裁判被告として四年間の沈黙余儀なくされていた山口清一郎が、初めてATG提携製作した新作『北村透谷・わが冬の歌』は、『原子力戦争』とまさに真逆に、開かれた映像空間の造型に、一定程度の成功を収めえている。


1979年『日付のある映画論』松田政男

高橋明庄司三郎ら日活独特のポルノ男優たちが、画面のなかでいかにタフに振舞おうとも、私たち観客に対しては常に控え目な存在であるのとまさに真逆に、ここにおけるホストどもは、私たちの目の保養を邪魔立てする文字通りに目ざわりな夾雑物なのだ

しかし、『25時の舞踏派』『貘をぶっ殺せ』『造花の枯れる季節』と一九七五年に三連作された8ミリ長編劇映画とは真逆に、このうまさは、なぜか上すべりするうまさなである


1979年現代の眼』「和製B級映画現在形」松田政男

亀和田武は、そこで、私とはまさに真逆に、自らの石井隆論を全面展開しながら辛辣きわまりない反撃を重ねて行くのだが、先述したように、私がヨリ関心を惹かれるのは、個別作家論というよりも、その大前提たるべき情勢論なのだ


1979年現代の眼』「松田政男映画戦線への斬り込み」松田政男

そして、面白いのは、西欧的な父性原理依拠する『くるみ割り人形』とはまさに真逆に、信州フォークロアに原型をもつ物語真相には、東洋的な阿闍世コンプレックスに由来する母性原理が、不十分ながら貫徹していることだろう。


といった具合に、松田政男は「真逆」を使いまくっている。

いずれもフリガナは振られていないので、本人は「まさか」の読みで使っていた可能性もあるが、少なくとも意味的には「正反対」で間違いなかろう。

1970年代から1980年代にかけて、この「正反対」の意味の「真逆用法は、特に映画系のライターあいだで広まっていったようである

たとえば田原総一朗もその一人である

1975年大統領を知らない人たちアメリカで見たしたたか生き方田原総一朗

もっと地獄絵は、その猥褻さ、はなはだ幽玄的でない表現に寄って、裸や性器露出がいやらしいこと、不自然なこと、いわば忌み嫌うべきこと、非人間的なことであることを強調しているわけで、これは、古代ギリシャをはじめヨーロッパ絵画彫像が裸の美を強調し、裸こそ人間自然の姿だといわんばかりに表現しているのとはちょうど真逆である


1978年穀物マフィア戦争田原総一朗

「当然でしょ。”緑の革命“とは、発展途上国にとっては、自立とは真逆の、アメリカへの依存度をより高めさせ、アメリカ政府と、多国籍企業世界支配システムにより深く組み込まれることでしかなかったのですからね」


1979年『潮』「二都物語1新潟VS山口総理大臣をうんだ街」田原総一朗

松陰は、この狂を愛し、みずから狂夫たろうとしていた。だが、岸信介には、狂はない。むしろ吉田松陰とは、真逆のように思える。


仮に、このあたりの記述が「まさか」という読みを意図していたとしても、フリガナがないので「まぎゃく」と読む人は多かっただろう。

よって「真逆(まぎゃく)」が広まったのは1970年代ではないか、というところで結論としたい。

Permalink |記事への反応(0) | 23:57

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2025-05-01

婚活で女と何の話をしたらいいんだ?

35歳年収720万円の底辺弱者男性だけど

婚活で女の相手となんの話をしたらいいんだ?


婚活休みの日は何をしてますか?

って聞いても同世代負け組っぽい非正規婚活女性休みの日は動画見てますって言うんだわ

一応話を合わせるためにキネ旬の200本は潰してるけどしょうもないYouTube動画を見てるようだ


いったい何の話をすればいいんだ?

Permalink |記事への反応(1) | 20:41

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2024-10-09

自称映画好きの婚活男性が「せかいのおきく」も知らずにドン引きした…

この前お見合いラウンジに行った時の話です


お会いした人は地方県庁所在地名前を冠した国立大学卒業したさえない男性でした

(県の地方独法で働いてる。本庁から出向ではなく新卒でそこで働いてるらしい。←一体なぜ?出世できないよ)


ラウンジカフェを飲みながらお話しました

その婚活男性は、映画が好きらしく映画を見るとのことでした

私も少しは映画を嗜んでるので

(といってもキネ旬ベストテンを潰すのとミニシアターで好きな作家特集に行くくらいで、年間6-70本くらいしか見ない程度ですが)

去年は「せかいのおきく」と「枯れ葉」がよかったって話をしました


するとその映画好き男性さん鳩が豆鉄砲を食ったような顔になりました

ええ!?その2つはどっちも有名ですよね?

もしかして邦画以外のアジア映画しかみない方なのかなあって思って「春江水暖」とか「はちどり」の話をしました。

するとどっちも知らずドン引きしたました😱😱

聞くと、映画を見るのは年に10本程度で最近見たのは「SPY×FAMILY」の映画版だと知ってドン引きしました。。。


それ映画きじゃなくて映画をみたことあるってレベルだよ。

Permalink |記事への反応(2) | 12:47

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2024-09-16

anond:20240916081228

いまどきキネ旬読んでる奴の方が頭悪いまである

Permalink |記事への反応(0) | 08:14

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婚活をやってるんだけど、『高卒』ってなんかヤバくない?明らかに倫理観とか価値観が違うんだが

婚活をやってる増田だけど

知り合いに紹介してもらった女(偏差値39くらいの普通科中小企業事務職)とデートしたんだけど明らかにヤバかった😅


 まず知識教養が明らかに足りない

 仕事の話で経理をやってるっていうんで、直接原価計算と全部原価計算ローリング調整の話をしたらそもそも直接原価計算って何?とか言われてドン引きした…

 逆に芸能のこととかは詳しいのかなあって思って

去年のキネ旬で大賞取ってた「せかいのおきく」の話をしたら、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしてた

彼女にはこの表現理解できないと思う)


 次に当たり前だけど給料が低い。

(聞いてる感じ年収350万円もないような感じだった)

特に優れたスキル能力があるわけでもないので、ずっと低年収みたいな感じ。高卒なので転職も難しいようだ


 最後倫理観価値観おかしい。毎月の給料貯金もせず使い切ってるようだし、道で500円玉が落ちてたんだが、普通に拾ってポッケナイナイしてた…


 やっぱり付き合う相手は最低でもニッコマ地方下位国立大学くらいの知能がないとだめなんだなあって思った

Permalink |記事への反応(5) | 08:12

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2024-03-26

anond:20240326202927

なんというか、キネ旬ランキングみたいな感じやなってなった

Permalink |記事への反応(0) | 21:43

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2021-03-29

anond:20210327101221

ちょっと昔までは、欧米文化が進んでいて、日本じゃ許されないような差別ネタも辞さない度量のある世界であると言われていたんだけれど、どうしてこうなった…)

映画秘宝』は、一段低い物として扱われがちな娯楽映画ジャンルムービー、ヒットはしてもキネ旬映画雑誌ランキングでは上位に挙がってこない映画などに注目したある種のカウンターとして始まったんだと思うんだけれど。その中には当然ポリコレ合致しないような作品も沢山あって、それも含めての雑誌だったと思うんだけれど。

どのへんからポリコレに舵を切り出して、ポリコレじゃない物を批判したりしだすようになったんだろう?

映画秘宝は弱い立場の人の為の映画雑誌だ」みたいな事を元?編集者が書いていたが、なんでそういうストーリーに飲み込まれたんだろう?多分、そんな意識を持った人の雑誌じゃなかったし、発刊から何年かはそんな意識無かったと思うんだけれど。

町山が奥さんについて米国に逃げてからなのかな?

Permalink |記事への反応(0) | 11:39

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2021-03-04

anond:20210303190711

批判的なブコメが多いみたいだが、良く出来たリストであると思う。

いくつか思うところもあるけれど、これらの作品網羅できていれば、いわゆるマニアとの会話に困ることはあるまい。

もしも『こち亀』で中川や麗子が邦画キチの取引先と盛り上がるために一夜漬けするという回があったとして、そのとき両さんが作ってくれるリストとして出てきてもおかしくないものだ。

麗子「瀬々敬久は……えっと『すけべてんこもり』を……」

取引先「なんと、きみは『感染列島』でも『64-ロクヨン-』でもなくそんな作品を……面白いヤツだ!」

両津「……とこうなるわけだ。周防正行だとこうはいかん」

麗子「なるほど……」

もちろんリスト記憶した麗子の会食が両さんのせいで上手くいかないのがオチになるわけだが、それは今回全然違う話なので、リストの話に戻る。

ただ高校生に渡すリストとしてはいくつか問題がある。

そもそも100本は多すぎること。100本選ぶ流れなので仕方ないけど。

監督代表作が(おそらく意図的に)外されていること。

サイレントアニメドキュメンタリーなどは不得意そうなジャンルが見受けられる。

なので、高校生に最適なリストだとは思わないけれど、いいリストであることは間違いないと思う。

おそらく箸にも棒にも掛からない作品はないだろう(全作鑑賞済ではないので補償はしかねるが)。

年代順で丁寧なリストなのだが、重要度とかでのつまみ食いはしずらく、そういう点ではキネ旬とかのオールタイムベストの使い勝手の良さが逆に光ってしまう。

元増田はそれに思うところのある人のような気もするので、皮肉っちゃ皮肉

Permalink |記事への反応(0) | 13:37

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2017-06-17

キネ旬政治的発言して政治的な話すんなって炎上したら映画政治は切り離せない、こうやって文化が死んでいくんだとか言われてて

そりゃみんな君の名はとかコナン見に行くわって思った

Permalink |記事への反応(1) | 10:34

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2017-05-05

邦画レイシスト達にモノ申したい

 映画好きの女子大生主人公にした、安田剛助先生の『私と彼女のお泊り映画』という漫画があります。僕の大好きな作品です。

 この漫画の最新話の一部が2ちゃんねる抜粋掲載されて、そのスレッドまとめブログにまとめられたことでちょっとした話題になりました。

映画通の男「邦画はクソ。黒澤映画だけは認める」 女さん「はぁー(クソデカイため息) 論破してやるわ」

【映画】なんだよこの漫画www【注意】 : 2chコピペ保存道場

よくいる「ちょっとオタク入ってるめんどくさい大学生」がここまで見事に再現されるとはwwwww : 無題のドキュメント

 この男子大学生が登場する回は実は僕もあまり好きではなくて、というのも、彼のキャラクターが如何にもな“ステレオタイプ自称映画通”すぎるからです。

 主人公小春の最後のセリフあなたが好きなのは映画』じゃなくって『映画が好きな自分』じゃない??」を言わせるためにでっち上げられたキャラクターで、所謂邦画ファン仮想敵でしかありません。

 そういうのを言い負かす啓蒙的な作風はこの漫画に求めるところではありませんでしたし、そもそもこんな事言う自称映画通なんて今どき存在しないだろうと思っていたのですが……

 まとめを見ると男の方に同意している人間が多くて驚きました。

 というか、少し引きました。

8名前名無しさん 2017/04/26(水) 21:36:48.05ID:M9GbgbRG0

邦画がゴミなのは事実だし

内容空っぽミーハー映画観て面白いだのと

言う女に同意できるわけ無いだろう

別に男が悪いとは思えないのだが

69名前名無しさん 2017/04/26(水) 21:56:57.52ID:nt7/WWjT0

邦画がクソなのは事実だがあえてリアルで言えばこうなるわなw

265名前:/名無しさん[1-30].jpg[sage]投稿日:2017/04/26(水) 22:34:42.86ID:naDWyRswp

言ってることは間違ってないな

クソみたいな映画を絶賛するアホ女多すぎ

 もちろん、邦画に対して肯定的な意見も多くあるのですが、ネット上とはいえこんなアホみたいな大学生に同調する人間が多くいることに驚きました。

 そしてここからが本題です。

 思えば確かに、ここ最近ネット上での邦画叩きは目に余るものがあるなと感じていました。

 個人的に、その流れは三池崇史監督の『テラフォーマーズ』が公開されてから加速していったように感じられます

 漫画原作映画が増えてきている昨今、『テラフォーマーズ』の出来が芳しくなかったという風説を受けたオタク達が挙って“漫画原作映画は叩いていいモノ”、そこから派生して“邦画は叩いていいモノ”という風潮を作りあげているのではないでしょうか。

 漫画作品映画化されるという報せが届く度に、2ちゃんねるTwitterのようなSNS上で、まるで親の敵に出会ったかのごとく、批判の嵐が巻き起こります。続いてビジュアル予告編が公開されると、その勢いは更に加速していきます。やれ再現度が低いだの、コスプレ大会だの、ダサいだの安っぽいだの。

 批判有りきのバイアスを掛けて見れば、正当な評価などできようはずはありません。公開前の作品に対してそこまで否定的なことを書き続けるのは最早ネガティブキャンペーンの一種でしょう。しかもそこから「だから邦画は糞だ」みたいな論調に持っていくのだからもう目も当てられません。

 そんな差別主義者、邦画レイシスト達に、僕はモノ申したい。観もしない映画を批判するんじゃないと。邦画は、あなた達の批判オナニーのおかずじゃあ無いんだと。


邦画は本当にショボいのか

 はじめにことわっておくと、僕自身別にそれほど邦画が好きというわけでもありません。映画はよく観ますが、圧倒的に洋画のほうが多いです。

 こんな記事を書いておいて何を言うのかと思うかもしれませんが、重要なのは映画のものが好きだということです。日本に住んでいる以上、邦画も映画興行一角です。邦画の衰退は、日本映画興行全体の衰退につながります

 邦画レイシスト達を批判するのは、邦画を擁護したいというよりは、日本映画を取り巻く環境に対する悪影響を危惧してのことです。

 さて、ネット上で同意の声が聞かれる、「お泊り映画」の大学生の主張ですが、彼が邦画をショボいとする根拠として

ケータイ小説のような安直なコンセプトばかりのイメージ

アイドル性重視のキャスティング

の二点をあげています。明らかに、ろくに邦画を見ていない人間らしい的外れな批判ですが、彼はこれが真理だと言っています

 先に言ったように、このキャラクター小春の最後のセリフを引き出すために設定された馬鹿な仮想敵で、そもそも発言に正当性なんてあるはずはありません。しかし、一部の邦画レイシストは彼同様これが真理だと思っているようです。

 わざわざ間違った発言をあえてしているキャラクターの間違いを指摘するのは野暮というものですが、こちらもあえて、彼が如何に的外れは批判をしているのか示しましょう。

 まずは、ケータイ小説ばかりのイメージ。といっても、『世界の中心で、愛をさけぶ』がケータイ小説原作でないのは言わずもがな今日ケータイ小説なんて名前も聞かなくなった死語同然のワードで、恋空ブームになったのももう随分前です。病気で殺しとけばいいと思っているような邦画といえば、最近だと『バースデーカード』や『四月は君の嘘』、あとは事故死ですが『Orange』あたりもそのイメージでしょうか。なんにせよ、ここ最近ではそれ程多くないように感じられます

 なので、男のイメージを前時代的と断ずることは容易です。ただ、安直なコンセプトという意味では確かに現状邦画の一角を占める存在が有ります

 それはつまり、女子中高年向けの少女漫画原作映画です。

 現在公開中の『PとJK』や『ひるなかの流星』をはじめ、少し遡るだけでも『今日キラくん』や『オオカミ少女と黒王子』や『溺れるナイフ』や『ヒロイン失格』など、枚挙に暇がありません。加えて、『ハルチカ』や『リライフ』や『君と100回目の恋』など、本来少女漫画が原作ではない映画も、そのイメージに取り込まれています

 しかも、このたぐいの映画ヒロインとその相手役に現在売り出し中の俳優/女優を起用して話題作りをしているので、二点目のアイドル性重視のキャスティングにも引っかかってきます。つまりこの一角は、彼の批判を真向から受けるゾーンということになります

 正直に言うと僕自身、この辺りに対しては公開される度に「またか」という気持ちにもなりますし、違いもよくわかっていません。だって観てないから。

 確かに、この一角は邦画の一側面では有りますが、無論これが全体を体現しているわけではありません。マーケティングが大々的だからそのように感じてしまうだけです。

 逆に言うと、観ていないからこそそれらの映画がショボいのかどうか判断はできません。

 例えば『ひるなかの流星』はレビューサイト「KINENOTE」で67人の平均点73.4点との評価がくだされています。鑑賞人数は少ないですが、キネ旬が運営するサイトなのでそれなりの映画ボンクラ達が集まっているはずなので、この評価はなかなかのものだと思われます。どれも同じように見えても中身が違うのは当然で、玉石混交する中にはちゃんと面白い映画があってもおかしくはないのです。

 つまり、コンセプトの安直さがそのまま映画のショボさに繋がるかというとそんなことはないということです。

 この程、マイケル・ベイ監督が『トランスフォーマーシリーズの量産体制に入り、既に14本分もの脚本が仕上がっているという報道がありました。14本って、相当な量ですよ。『トランスフォーマー』は作れば売れるが約束されているからここまで攻撃的な体制が取れるのです。これこそコンセプトの安直さの極みでは無いでしょうか。そして、『トランスフォーマーシリーズ一本一本がショボい映画ではないことは皆さんご存知のはず。

 あとは、マーベルスタジオも自社のコミック原作の映画をどんどん量産していますよね。2020年までの上映計画が既に確立されている。これも当然、作れば売れるが約束されているからです。そして、こちらのクオリティに関しても周知の通り。

 少女漫画原作の邦画群もまた作れば売れるが約束されているコンセプトだから量産されているわけですが、それを以って製作が手抜きだと断ずるのは浅はかにも程が有ります

 実際に観てみると、本当にどれも同じような映画に観えるのかもしれません。しかし観てない以上、その一点で批判するには感情に寄りすぎているのではないでしょうか。

 それに何より、そういった映画群が対象にしているのは女子中高生です。それが邦画全体であろうはずはありません。安直なコンセプトもアイドル性重視のキャスティングも、それが対象にするのが女子中高生だから効果的なのです。邦画を批判して悦に入ってるような、オタク中年男性なんて端から対象にしていません。

 なのにそれを論ってショボいだの言ってるのは大人げないの一言につきます

 ケータイ小説のような、今で言うなら少女漫画原作のような映画けが邦画じゃあありません。そんなことを言っている人は、マスメディア宣伝にしかアンテナを張っていないと自白しているようなものです。映画に対する関心が薄い、芸能ニュースだけをみて映画情報を仕入れている気になっている人間に、邦画全体を批判する権利なんてありません。恥を知ってください。



漫画原作に対する怒りは正当なのか

 先程も言ったとおり、僕自身はそれほど邦画を観るわけではありません。昨今よく漫画実写化失敗例として挙げられる『テラフォーマーズ』も『進撃の巨人』も観ていません。なぜなら興味が無いから。

 両作品とも、アニメは観ていました。特に巨人は、現在放送中の第二期も毎週楽しみにしています。大好きな作品です。しかし映画は、特に興味がわきませんでした。

 そもそも映画は、テレビ番組や雑誌掲載の漫画とは違い、観るかどうかの判断の多くは観る側に委ねられますだって、わざわざ映画館に足を運んで、1800円のチケットを買わないと観れないのだから。

 ザッピングしていて目にとまることも、とりあえずで録画することも、買っている雑誌をパラ見して視界に入ることもないのです。テレビなんか比じゃないほどに「嫌なら見るな」が成立するコンテンツなんです。

 漫画が原作の映画が公開されて、それがひどい出来だったか原作ファンが憤る。これは理解できます。その作品が好きで、その作品の新たな一面が見られるのだと期待に胸を膨らまして劇場に足を運び、目にしたものが原作を踏みにじるような駄作だったなら、それは批判してしかるべきでしょう。また、はじめからバイアスをかけて劇場に臨み、批判箇所をピックアップしながら鑑賞し、帰ってネットにそれを書き連ねる。僕自身はあまり理解できない楽しみ方ですが、それも正当なことでしょう。なぜなら能動的に足を運んでお金を払って鑑賞しているのですから。

 しかし、そうでない人間はなんなのか。ビジュアル予告編が、それどころか実写化の報せが出ただけでクソ認定してメタクソに叩き、果ては邦画の体制までもバッシングする邦画レイシストはなんなのか。原作のファンで、実写化した姿など見たくないというのなら、見なければいい。最初から期待が持てないのなら、無視すればいい。原作が好きだからというペラペラ免罪符を掲げても、その実やりたいことは何かを批判して快感を得ることでしかないのではないでしょうか。確かに上映期間中はテレビでもCMが流れたり芸能ニュースを席捲することもあるでしょう。でもそんなのは、上映期間中のほんの一ヶ月程度と、それ以前の宣伝期間の、正味二ヶ月程度のものです。それさえすぎれば、余程のものでもない限り、もう目にすることはなくなります

 例えば『銀の匙』や『男子高校生の日常』や『ひぐらしのなく頃に』が実写映画化されたことを覚えている人が果たしてどれくらい居るでしょう。どれもアニメ化もされた大人作品ばかりですが、映画の方はまず話題に上がりません。その程度のものなのです。

 無視していればそのうち過ぎ去っていくのをわざわざ叩くのは、原作愛でもなんでもありません。批判して快感を得たいだけのただのオナニーです。漫画原作映画は、邦画は、邦画レイシストのおかずでは決してありません。


邦画レイシストは邦画を観ていない

 『テラフォーマーズ』も『進撃の巨人』も僕は観ていません。なので両作品に対して言及することは出来ません。便乗している人間はともかく、観た上で批判している人たちの意見は正当なんだろうなと思います

 しかし僕も、漫画実写化の中でも悪名高いあの作品は観ました。そうです、『デビルマン』と『キャシャーン』です。

 『デビルマン』は、今でも漫画実写化の際に名前を挙げて「だから実写化は糞だ」という批判につなげる格好の材料となっています2004年の公開にも関わらず未だに話題性を持続している、ある種伝説的な作品です。

 これ一作で邦画批判につなげるのは短絡的に過ぎますが、実際この映画がそびえ立つ糞なのは事実です。僕自身観た作品なので遠慮なく言います。本当に酷いです。苦行かと思えるほどに。評判の悪い映画はあまり積極的に観ようとしない質なので、自分の中ではクソ映画の極北として君臨している作品です。

 しかし『デビルマン』は本当に極端な例です。漫画実写化が全てこのレベルなら邦画批判も已む無しと思いますが、このレベルのクソはなかなかひり出せるものではありません。納豆が臭いからという理由日本料理全体を批判するのはお門違いというものです。というのも、『デビルマン』と同年に公開され、クソ実写化の双璧と並び称される『キャシャーン』が、蓋を開けてみると実はそれほど酷いものでもないからです。

 確かに手放しで褒められる作品ではないのですが、少なくとも『デビルマン』に比べると兆倍面白いですし、見応えがあります。PV畑出身の紀里谷和明らしく映像面のこだわりは強く、サイバーパンク的意匠が凝らされたディストピア風美術を日本で展開する舞台は一見の価値が有りますアニメ原作であることを意識して、アニメーションを取り入れた演出がなされていたのも斬新でした。実写用にブラッシュアップされたキャシャーンデザインもかっこ良く、今のアメコミ映画の隆盛に先駆けていたとすら思えますクライマックスで明かされるダークヒーロー然としたキャシャーンの背景も、賛否は別れる気はしますがテーマに重みが出て興味深いです。主演の伊勢谷友介や悪役のブライキング・ボスを演じる唐沢寿明の怪演を始め、キャスト陣も申し分ありません。冗長な展開や説明的且つ啓蒙的すぎるセリフ回しが鼻につくことはあっても、『キャシャーン』は『デビルマン』と並んで語られるような作品では断じてありません。そもそも『キャシャーン』への批判は、設定改変によってキャシャーンヒーロー像を歪められたことに対するファンの憤りからくるもので、映画のものクオリティとは別の由来です。

 しかし、漫画実写化の際に『デビルマン』と『キャシャーン』の名前を挙げて批判している人間が居ます。彼らはまず間違いなく『キャシャーン』を観ていません。邦画レイシスト達の共通理解として“『キャシャーン』は叩いていいモノ”があるからの現状なのです。このことからも、邦画レイシストが如何に短絡的で、感覚的に邦画を批判しているかがわかります。彼らは邦画を観ていません。イメージと伝聞でしかものを語れないのです。

 近年、僕が観た邦画の中で面白かったと感じた作品をいくつかあげます。(一応、アニメは除きます

・『ちはやふる 上の句・下の句』

・『アイアムアヒーロー

・『寄生獣

・『シンゴジラ

・『残穢

・『日本で一番悪い奴ら』

・『SCOOP!

・『クリーピー

 どれも大々的に宣伝された大作映画ばかりで、映画通が好むミニシアター系とかじゃありません。更に上の三つは漫画原作です。どれも実に面白い邦画でした。これらよりつまらない洋画をいくつも挙げることが出来ます

 映画好きな人間であれば、意図的に避けようとしない限り邦画を観ることもあると思います。そのどれもが全く琴線に触れない人間など本当に居るのでしょうか。漫画を原作にしていても面白い作品はたくさんあります。邦画全体となれば尚更です。

 本当に観ていれば、やたらと批判なんて出来ないはずです。それは、自分の感性も批判することになるのですから。実際、邦画それ自体が肌に合わないという人もなかにはいるのでしょう。しかし、SNSで邦画叩きをしている人間が皆そうなのでしょうか。おそらくそんなことはないでしょう。多くは叩きたいから叩く、邦画は叩いていいモノだから叩く、と思考停止している人間なのではないでしょうか。

 自分はモノを見ないで感情的に対象を批判する、欠片の理性も持ち合わせないような人間ですと自白して、恥ずかしくはないのでしょうか。

さいごに

 僕もまたこうして、邦画レイシストなんてアホなネーミングの仮想敵を作って、一方的に批判を飛ばし悦に入っているだけの人間です。さっきも言ったとおり、邦画そのものに対して特別な思い入れはありません。

 しかし、こうして文章にして発信することで、仮想敵だと思われた邦画レイシストが食らいついて、話題になってくれることを密かに望んでいます

 映画は好きです。邦画にも好きな作品がいっぱいあります。『銀魂』や『トーキョーグール』や『鋼の錬金術』等、観に行こうと思っている漫画原作映画もあります。自分の好きなモノを理由もなく批判する人間は当然不愉快です。何よりも僕の映画ライフのために、そんな不快な人間が一人でも考えを改めてくれることを願っています

Permalink |記事への反応(12) | 13:15

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2017-01-22

http://anond.hatelabo.jp/20170122121229

キネ旬に関しては長年読んでて「売れたもの嫉妬している」は正解だし

シンゴジラが高評価なのは「俺たちの仲間だ」と思ったからではないか

Permalink |記事への反応(0) | 20:03

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2017-01-20

http://anond.hatelabo.jp/20170120154452

「キネマ旬報」新編集長に青木眞弥氏 100周年に向けデジタル対応&紙面刷新 - 文化通信.com

清水 キネ旬雑誌事業は、単独として長らく実質的赤字なのですが、以前は(ビデオソフト業界誌の)ビデオインサイダーの業績が良く、キネ旬赤字カバーしてきました。ところが、昨今ビデオグラムマーケットが大幅に縮小し、ビデオインサイダー収益を落としています。そこで、キネ旬雑誌事業単行本事業デジタル事業連携することで、事業としてしっかりと成立させることを考えています最近は経費削減や、単行本管理会計の強化によって、だいぶ収益改善してきています。また、キネ旬もこの2年間は部数が微増しており、根強いニーズを感じています。ようやく単独で何とかやれるようになってきたかなという状況になったので、100周年に向けて、投資を拡大しようという考えです。

よかったね。

Permalink |記事への反応(1) | 15:55

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2017-01-11

君たちそんなキネ旬に興味あったっけ?

2013年 第87回キネマ旬報ベスト・テン|KINENOTE 30users

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.kinenote.com/main/kinejun_best10/2013/award/

2014年 第88回キネマ旬報ベスト・テン|KINENOTE 30users

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.kinenote.com/main/kinejun_best10/2014/award/

2015年 第89回キネマ旬報ベスト・テン|KINENOTE 13users

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.kinenote.com/main/kinejun_best10/

2016年 第90回キネマ旬報ベスト・テン|KINENOTE 121users

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.kinenote.com/sp/kinejun_best10/

Permalink |記事への反応(1) | 09:59

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2016-11-27

この世界の片隅に」と「君の名は。」の1年後の評価は?

この世界の片隅に」が「今年一番の映画」とか「君の名は。を超えた」とか言ってる人がいて、どうにももやもやするのよ・・・

人間、新しい感動をしたら古い感動は上書きされるじゃん?後出しの方が良い印象なのは当然じゃん?

両方の映画への記憶距離感がだいたい同じくらいになる来年の今頃、公平に見たらどっちが印象として残るだろうなぁ、と考えると、「郷愁」が感動の原動力になってる映画よりも、「美しさ」と「非現実感」が原動力になっている映画の方が、長く記憶に残ると思うんだよね。

というか、「監督が、貧窮極まってみんなの力を借りて作りました。徹底した時代考証戦時中広島再現しました。」って、これポリコレ的に叩いちゃいけない映画じゃん。キネ旬で評者全員が★5つの時点でなんか闇を感じたんだけど。「物語が進むにつれて、どんどん声優としてハマっていくのん」という一部の評も、「最初の方は聞くに耐えない」というのをオブラートに包んだ言い方だから!そもそも8歳の女の子の声を23歳の女性が素で演じるだけで違和感半端ない。話も連載時の細切れの挿話をきっちり入れようとして、全体としての筋は見えにくくなってるし。セリフは「スフなしの純綿」とか素で言って10~20代に勝負しかけてるのは良いと思うけど。

あとは、背景の止め絵や紙芝居が多くて、「制作費なかったんだなぁ」とは思う。動かすところはきっちり動かしてメリハリ付けているのは感心したけど。成功して、がっつり収益でたら、AKIRAみたいに動かせなかった所の修正とか、カットせざるをえなかったリンさん話を入れたり、自分代用品扱いする暗黒すずさんを描いてほしいとも思う。

翻って「君の名は。」、これ制作費どれくらいかけてんのよ?ありえないくらい綺麗な絵が、キャラクターが、よく動く。ストーリーも先が読めない分、驚きと感動があるし、過剰ながらも良いボーカル曲は、それを聞き直しに行くだけのために映画館に足を向かせる力があるし、興行作品として王道で真っ向勝負してきているのが分かる。

まぁ天文学的にはアレだけど!観客が皆、真っ先に突っ込むテレビに映る彗星軌道の場面!映画制作中に関係者が誰も気付かない時点で日本人知的レベルがよくわかったよ!というか!そもそも彗星が月軌道の内側に入るとか!彗星から隕石が分離するとか!それが一晩で落ちてくるとか!しかも千年前と同じ場所に落ちてくるとか!よく天文関係者は血管切れなかったなー。

人間、ここまで怒りゲージが吹っ切れると、ずっと記憶に残るもんだよ。デビルマンみたいに、ね。

Permalink |記事への反応(1) | 01:16

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2014-01-22

http://anond.hatelabo.jp/20140122151412

ここが人気があるのは、ちょっと臭いはてなーにとっては安パイからだと思う。

良識の範囲を出ない批評殆ど叩かれようが無いけど、「良識派が眉をひそめるようなバカな映画が大好きだぜ!」みたいな強がりカワイイと思われてるんじゃないの?

昔はキネ旬権威だったかも知れないけど、そのカウンターだった映画秘宝的な態度や価値観って新しくもカッコよくも無いよね。

Permalink |記事への反応(0) | 15:26

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2013-09-09

秘宝系ライターパターン

モヤモヤ超大作「マン・オブ・スティール」のスーパーマンが煮え切らない件

昨日から上記のエキサイトレビューマン・オブ・スティール感想文(あれをレビューとは言いたくない)とそれに対する批判が話題になっていたので前から思ってたことをなんとなく書いてみる。

いわゆる秘宝系というか町山氏柳下氏あたりのフォロワーありがちなパターン

ブッシュ嫌い小泉嫌い阿部嫌い石原嫌い橋本嫌い

B級映画大好き

 特にB級アクションゾンビ映画など馬鹿映画と呼ばれるものが大好き

亀山千広製作する映画などテレビ局主導の大作邦画が大嫌い

 まあこれはネット上じゃどこもそうだろうけど

・でもダメ邦画ディスる時は面白い

 そういう時「だけ」面白い奴も多々(破壊屋が面白いのって幸福の科学映画ネタダメ邦画ランキングだけでしょ)

・悩むヒーローは嫌い

 馬鹿映画が好きなので

反原発

他にもいろいろありそうだけどもうめんどくさいのでこのくらいに。

箇条書きマジックもあると思うけどそれでも似たようなのばっかだなと。

秘宝系の特色はよくも悪くもキネ旬的なお行儀の良さを捨ててつまんない映画スタッフに「よくもこんな駄作作ったなバカヤロウ!」と言っちゃうレビュアー感情を表に出すとこにあると思う。

(この手の映画誌が黙殺していたB級映画の発掘再評価とかも功績としてあるけどここは今は置いておく)

でもそれは批評性を失くしたただの気に食わないもの罵倒するだけのレビューとは呼べない感想文になる危険性と表裏一体で今回のスーパーマン評はまさにそれ。

「おのれノーランお前のせいでこのヒーロー破壊されてしまったぞ!」という恨みつらみを吐き出しただけの文はレビューとは言わない。

ちなみに今出てる映画秘宝10月号の柳下氏のマン・オブ・スティール評は同じくノーランへの怒りに満ちていますが、これは評として成り立ってると思います

ジムガンダムの差を確認したい方は読んでみるといいかも。

Permalink |記事への反応(0) | 23:47

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2008-02-17

http://anond.hatelabo.jp/20080216211648

 これはたぶん、「相手が悪かった」のだと思いますよ。

 日本アカデミー賞投票をしている人たちのうち、

かなりの確率の人が松竹とか東宝のような所謂「メジャー会社」の関係者だって言われてます。

 だから、キネ旬とかブルーリボンとか、他の賞では評価されている作品が無視されている場合、その作品は独立系の会社制作されていることが多いです。

 あと、役者さんも、若手の人よりは、高倉健とか吉永小百合とか、メジャー会社に「専属」だった過去がある人の方が、断然有利。

 で、オダジョー氏を破って賞を獲得した吉岡秀隆氏なんですが、「専属」でこそなかったものの、松竹寅さん映画に16年間も出演していた経歴の持ち主です。たぶん、メジャー会社関係者の人たちにとって、吉岡氏はこの世代の俳優さんではほとんど唯一の「自分たちが育てた俳優」です。で、票も彼のところに流れがちになってしまうのではないでしょうか…

 吉岡氏は2年前にも主演男優賞を獲得していて、しかも、その時の作品も「三丁目の夕日」なワケで、さすがにひいきの引き倒しというか、本人も気まずそうにしていましたね。

Permalink |記事への反応(0) | 02:48

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