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はてなキーワード:ウエルベックとは

2025-01-02

理系池澤夏樹世界文学全集をほぼ全部読んだから五段階評価する⑥

【前】anond:20250102211547

3-01「わたし英国王給仕した」ボフミル・フラバ阿部賢一訳★★★

才覚でナチス共産主義の嵐を生きぬいた給仕お話経験から相手本質を見抜き、最高のサービスをする、ってのは序盤だけで、あとは東欧諸国悲惨歴史の中で話が進む……はずなんだが、文章全体にユーモアが漂っていて、ナチス政権下でも結構いい思いをしていて、「歴史をこんな風に扱っていいのか?」とその大胆さに驚かされる。当事者からいいのか? いや、そんなことはないのか? 最近は意外なことで炎上したり叩かれたりするので何もわからん(なんか、アジア人のふりをして小説を書いたらバズって、そのままアジア人のふりをする羽目になる、みたいなキャンセルカルチャーネタにしたアメリカ風刺文学があった気がするんだが、思い出せない。キーワード検索しても新しい価値観についていけないで炎上ちゃう六十代教授の出てくるアベルカンタン「エタンプの預言者」という別の文学しか出てこない。で、pretending to be an Asianでググってやっと見つけた。R. F. KuangのYellowface」。洋書だった。たぶんどっかの文芸評論家が紹介してたんだろう)。

関係ないけど、ナチスが優秀な子孫を作るための女性たちのためのキャンプヌーディスト楽園のような外見を持っていながら(いや、記憶いかも)発想がそもそも家畜改良みたいで、恐ろしすぎて「これは露悪的なSFか?」ってなる。しかし、殺戮こそしていないものの、今では人権意識の高いとされる北欧諸国でも、かつては平気で障害者異民族の断種が行われていたのだ。Whataboutismは建設議論にとっては有害だが、人間原始的感情に訴えかける強い説得力を持つ。「確かに俺も悪かったけど、お前にだけは言われたくねえよ」的なね。結局、政治感情で動く。

話を戻せば、この作品映画にもなっているらしい。というか、このエントリ全体で映像化された作品結構あるらしいのだが、全然見ていない。

3-02「黒檀」リシャルト・カプシチンスキ工藤幸雄/阿部優子/武井摩利訳★★★

ポーランドアフリカって接点があると普段ほとんど考えないのだけれど、きわめてよいルポタージュ。こうして独立してから何十年経つのに、アフリカ諸国とひとくくりにされがちな国々の個性を伝えてくれる。

しかし、出来事基本的に救いがない。人類史の多くは悲惨連続だが、アフリカで起きたことは桁の振れ幅が一つ違う。世界経済システムとの不幸すぎる出会いから五百年余り、まだ立ち直れていない大陸という印象を持った。とはいえ、暗澹たるルポタージュと言うわけでもなく、人々が村の中心の樹々に集まって生活するところや、市場の活気などは生命力にあふれ、まるでそこで暮らす人々の顔が浮かぶようだ。破綻した国家状態は目を覆うようだが、そこから復興して何とかやっている人々の姿もある。……と、当時の日記に書いてあった。

ところで、ヘミングウェイはよくアフリカ狩猟に出掛けているけれども、それは所詮旅行者の目で、上っ面でしかないと批判しているのがこの本だった。そう思っていたのだが、日記を読み返すとそれはポールセロー「ダーク・スターサファリ」だった。著者はマラウイウガンダで教鞭をとっていただけあって、アフリカに対して遠慮が無く極めて率直だ。時として情のこもった叱責や、人々へのまっすぐな好意も出る。きれいごとのないアフリカを知りたい人にオススメ

遅延する電車、かつての豊かな文化個性を失い広大なスラムと化したそれぞれの国の首都、高い失業率飢餓地元民のやる気を削ぐ支援窃盗強盗犯人へのリンチ放置されて本が残っていない図書館。親切な人や旧友もたくさん出てくるがいささか気が滅入ってくる。……と、当時の日記に書いてあった。

今はスマホも普及していてアフリカの様子も少なくとも都市部では大分違うと思う。ただし高野秀行は今でも地方市場では窃盗が起きると犯人リンチされると書いていた。

3-03「ロードジムジョゼフ・コンラッド 柴田元幸訳★★

沈没事故で船を見捨てた船員が、延々と続く良心の呵責に苦しみもがいて生きる話だったはず。

試練に敗れ、卑怯者のレッテルを貼られた人物独白を、別の語り手を通じて聞くという不思議構成だけれど、緊迫感が良い。最後には西欧世界の手の届かないところに引っ込んでしまうんだけれど、これって著者の中で「闇の奥」をどのように発展させてここに至ったのだろう。「闇の奥」の内容をあまり覚えていないので困る。語り手が「闇の奥」と同一人物だと全然気づかなかった。やはり覚えていないのは心細い。これは、たとえ敵意ある世界から逃れても……、的な話なのだろうか。……と、日記に書いてあった。「黒檀」と違い、こちらは日記を読み返しても当時の気持ちほとんどよみがえってこなかった。

3-04「苦海浄土石牟礼道子 ❗

この全集では最重要作品かもしれないのだが、実はこの作品だけ読めていない(だからこのエントリタイトルは「理系池澤夏樹世界文学全集を全部読んだから五段階評価する」ではない)。何かで水俣病患者が苦しみながら「これを垂れ流した企業の連中にメチル水銀汚染水を飲んでもらいたい」と心の底から呪っていたというのを読み、これほどの憎悪自分の中に受け止めるだけのエネルギーが無いと感じたためだ。もしかしたら社員だけでなく、その家族にも呪詛を向けていたかもしれない。記憶にない。あるいは、これはどこにも書いていないのだが、本当はこうして水俣病にかからなかった全ての人に向いていたのかも。

こういうことを言うと結局自国中心主義なのかと言われるかもしれないが、それをはっきりと自覚したのが石黒達昌「或る一日」を読んだ時だ(伴名練が編集した短編集がある)。戦争事故かはわからないが、強烈な放射能汚染で次々に子どもが死んでいく話で、読んでいて相当しんどかったのだが、特にきつかったのは名前が「美優」とか「翔」みたいに死んでいくのが現代日本の子もの(それとも自分と同世代人間の?)名前だった点だ。おそらく「亀吉」や「トメ子」だともっと冷静に読めただろうし、「サッダーム」とか「ウルスラ」とかだったらかなり距離ができる。

僕がこうして世界文学を読めていたのも、他人の苦しみが言語文化の壁によって希釈できているからでは、という疑念を僕に抱かせるに至った。

3-05「短篇コレクション Ⅰ」コルタサル他★★★★★

今にして振り返れば錚々たる作家ばかりだし、気に入った作家の(あるいは、ドナルド・バーセルミみたいによくわからなかった作家の)短編集を借りて読んだりもした(バーセルミは結局全然からなかった)。一方で、後になって適当に手に取った本の作者だったと後で気づくこともあった。当たりはずれがあるのがアンソロジーの楽しみである

フリオコルタサル南部高速道路東日本大震災の際に、災害時にできるコミュニティに関連して話題になったが、震災を知らない世代にも刺さる普遍性があるコルタサル作品の中で一番面白いものの一つ。金達寿「朴達の裁判は前提となる知識ほとんど知らずに読んだのだが、したたかに生きる庶民の話で、吉四六ばなしとひがみ根性のない「阿Q正伝」を足して割らない印象を受けた。官憲に殴られて卑屈に笑ってみせても、決してへこたれることのない強さがある。アリステア・マクラウド「冬の犬」は悲しいけどいい。この人の作品は何を読んでもカナダ東部の寒さが伝わってくる。新潮クレスト・ブックスで出ているので是非読んでほしい。レイモンド・カーヴァーささやかだけれど、役にたつことはわざとらしいが嫌いじゃない。村上春樹訳だ。最近村上春樹は一つの権威なっちゃってとうとう早稲田名誉博士にまでなって、「俺たちの反体制村上はどこに行っちまったんだ」みたいな気持ちになるが、翻訳は好きで、いまだに村上訳の本をたまに手に取る。それに、村上春樹小説男性中心的でときどきレイモンド・チャンドラーみたいにマッチョとはいえ、「メンヘラ」という言葉が広まるはるか前にもかかわらず、メンタル病気で苦しむ人の描写解像度が、身近にたくさんいたんじゃないかってくらい極めて高い。彼の最大の美点だ。もっとも、今では精神を病んだ当事者文学が出てきたので、「じゃあ当事者が書いた作品を超えるにはどうしたらいい?」ってのが次の文学課題だ。ガーダ・アル=サンマーン「猫の首を刎ねる」は、フランス移住したアラブ系青年が、男にとって都合のいい女がどれほど魅力的かを語ってくる叔母の幻影に悩まされる話で(たとえば恋する女性がもう処女じゃないことに苦しむと、脳内の叔母が「かわいくて素直で恥じらいのある処女を紹介するよ」と延々と語る)、あまりに男の欲望むき出し、即物的で笑っちゃうところもあるんだけれど、その都合のいい幻を切って捨てることもできないあたりがリアルで生々しい。男性向け・女性向けのポルノのぞき見ると、みんな都合のいいことばっかり望んでるよね(だがそれがいい)。

余談だが、自分恋人嫉妬深いので恋愛経験はあまり多くない方が好みだが、フォークナーを勧めてくれた友人は、むしろ経験豊富なほうが面倒くさくなくていいと熱く語っていた。このあたりは好みの問題だ。

閑話休題しかしこの叔母が独身だってのがミソで、「女の幸せ結婚だ」という社会独身女性は、こうやって世話焼きおばちゃん的な立場サバイブしてきたのだ、という指摘をどこかで読んだ。

目取真俊面影と連れて」は一番面白かった。自分の中では生涯読んだ短編の中の上位十位に入っている。ウチナーグチの語りなのだけれど、ひたすらいじめられ続けて、抵抗もできずにいる女性が、皇太子暗殺事件犯人関係して不幸になって、そのまま死んでいくという虚無の話なのだけれど、心が深く動かされる。世間ではタフになれとか戦って抗えとか言うけれど、抵抗するすべを知らず、その体力も能力もなく抵抗できずにそのままの人だってたくさんいる。弱い人間が弱いまま幸せに生きて死んで行けるようになってほしい。

3-06「短篇コレクション Ⅱ」A・グリーン/G・トマージ・ディ・ランペドゥーサ他★★★

前項は南北アメリカアジアアフリカが中心だったが、こちらはヨーロッパ作品が中心。こちらの巻はやや印象が薄い。

記憶に残っているのはサルマン・ラシュディ(ルシュディ)「無料ラジオで、人口対策で断種されてラジオをもらった男の話。どうもラシュディはこの政策に反対だったらしく、「真夜中の子供たち」でも断種・不妊手術を極めて否定的舞台装置として扱っているし、実行したインディラ・ガンディーを始め、権力を持った女性に対してうっすらとした嫌悪を持っている気がする。「真夜中の子供たち」でもアパート管理人の意地悪な姉妹とか出てきたし。

あとはミシェル・ウエルベックランサローテだけれど、ウエルベックはどの作品人権意識の高まりをはじめとした社会の変化について行けない中年男性の悲哀と愚痴が基本にあって、どれを読んでも感想が大体一緒になる。前にも書いたが要約すると「俺は非モテから思春期の頃には思いっきセックスできなかったし、処女と金銭のやり取りなしでイチャラブできなかった。中年になって女を金で買えるようになったが、ちっとも楽しくない。子供も老人もみんな大っ嫌いだ、バーカ!」「こうなったのもぜーんぶヨーロッパ文明進歩に見せかけた自滅のせいだ! みんなカルトに狂って不幸になっちまえ!」「人類所詮本能には抗えないサル並みの動物なので、あらゆる不幸はポストヒューマン進化しないと解決しないんだよ! アヒヒヒヒ!」。これはひどいもっとも、こういう反動的に見える作品にも賞をあげちゃうフランス文壇の度量の広さはすごいけどね。もしかしたら「セロトニン」はそこから一歩進んだかもしれないが読むのがめんどくさいし、これまた自分にとって輝きを(こんなものを読んでわざわざ憂鬱になりたいという暗黒の吸引力を?)失った作家だ。ウェルベックは悪くない。変わってしまったのは僕だ。

カズオ・イシグロも収録されていたはずなのだ記憶にない。

ところで、最後まで読んでみて見て思うのだけれど、このシリーズって表紙に毎回鳥が銀色印刷されているんだけれど、これってすべてポーズが違うんだろうか。重複したりしていない?

以上。

あとは同じように読んだ人のブログ探して読んでみようっと。

完読総評! 池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 全冊 - ウラジーミルの微笑

池澤夏樹の世界文学全集は、何が読まれているのか? - ボヘミアの海岸線

おまけ

余談だけど日本文学全集は第10巻「能・狂言説経節曾根崎心中女殺油地獄菅原伝授手習鑑/義経千本桜仮名手本忠臣蔵」だけ読んだ。長いがめっちゃ面白い

岡田利規「能・狂言」の訳がかなり砕けていて、特に狂言だとカタカナも多用している。「荷六駄」の「おーい太郎いる?/はーい。/あ、いたのね」には笑ってしまったが(たぶん「太郎冠者、あるか」「御前に」あたりが原文だと思う)、当時の日本人にはこう聞こえていたのだろう。現代語訳したのが演劇の人なので、声に出してそのまま演じられそうなのがいい。カタカナ言葉が今の日本語の生きた要素として使われていることがよくわかる。

同時に収録されている狂言には視覚障害者おちょくるとんでもないネタもあるのだが、盲目であることが当時どのように受け止められていたかがわかる。江戸時代なんかだと視覚障害者団体も作っていたみたいだし、ただの弱者ではない。だから近江絵みたいに風刺対象ともなっているんだろうか。

おしまい

Permalink |記事への反応(2) | 21:24

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2024-12-27

anond:20241227013710

ふたりともありがとうウエルベックは今まで縁遠かったけど、引用を読んで今の私には読むべき作品かもしれないと思って興味が湧いたよ。

私は彼との関係はむしろドゥルーズ的に理解している。

「二人が別れてしまたことで、ますます強く共有される逃走線。あるいはその逆の状態を示す逃走線。そこでは二人のうちどちらも相手にとっての地下潜行者になれるし、もはや何一つ重要ではなくなっただけに、なおさら見事な分身となる。…分離とも結合とも異なる逃走線は、断念や諦観とは逆の、新たなる是認のために絶えず引かれる。そこに生まれるのは新たな幸福だろうか」

別れるということは、終わりではなく新しい関係性の始まりでもある。地下潜行者である彼を時折こうして掘り返して覗いてみたくなるんだよね、きっと。

Permalink |記事への反応(0) | 13:36

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2024-06-22

ひねくれた中年男が若い女モテたりモテなかったりするだけの小説をず〜っと書いててまあまあ面白いウエルベックってすごいんだな

Permalink |記事への反応(0) | 21:32

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2024-06-17

無礼インフルエンサー

SNS無礼者巣窟であるはいまに始まった話ではないが、最近無礼者の種類も昆虫標本が作れるぐらいに増えてきた。特におれが言いたいのは、ファッションメイクヘアスタイルetc.流行りの言葉で言えば「垢抜け」系インフルエンサーについてである女性の話は詳しくないので、以下は専ら男性インフルエンサーの話である

メンズメイクなんてものに手を染めてはや二年、関連情報をあれこれ調べていたら、いつの間にかInstagramおすすめされる投稿がそれ一色に染まってしまった。それはまだいい。問題インフルエンサーの口ぶりである

全員がそうだと言うつもりは毛頭ない。だが、激しい競争スポンサー圧力に晒されるなか、生存のために甚だ無礼物言いをするインフルエンサーは少なくない。「こうすると綺麗になれる」ではなく、「こういうやつはダサい」 「こういうやつは不細工」などと宣う輩を、おれは無礼だと言っている。これは脅迫差別文法である(この文法に乗っ取られた者は、とにかく否定したくてたまらないあまり、しばしば「~~をしないことをやめた」という、じつに奇怪な日本語を話す)。

おれは美がすばらしい価値であると認めている。あらゆる優劣を暴力的ものだと非難する水平派の連中とは相容れない。だがおれは、ある人を美しいと言うために、それ以外を不細工に描く必要はまったくない、と言いたい。インフルエンサーは「もっと綺麗になれる」と背中を押せばいいのであって、「これはブス」 「これはダサい」と罵るべきではない。程度問題かもしれないが、しか歴然とした違いがある。

才能と芸術性を欠いた程度の低い作家は、主人公の善性や美しさを際立たせるために、周りの人間を悉く、異様なほど心身ともに醜悪人間として描写する。無礼インフルエンサーがやっているのも同じことである創造性がない凡俗ほど、誹謗中傷差異化を図る。

言葉狩りに聞こえたら申し訳ないが、「垢抜け」という言葉からしてすでに鼻につく。特定行為をしている/していない者をみな「垢に塗れた」状態だと定義して、「普通人間」より一段下に置いている。かれらは天使を描くのではなく賤民捏造している。「基本的人権」という単語はかれらの辞書にないらしい。

無礼インフルエンサーが(スポンサーと自らの収入を除いて)奉仕している目的は何か。セックスであるウエルベック風に言えば、セックス至上主義がかれらのイデオロギーである。それ自体否定する気はない。だがかれらは、「セックス至上主義」わかりやすく言えば「おまんこ狂い」を「垢抜け」なるこぎれいな言葉で粉飾し、自分たち社会の模範たる人間ですという顔をしながら、助言を装って他人を「ダサい」 「不細工」と罵倒する。人を罵っても怖くない、ここは自力救済が認められない文明社会なのだから安心しながら。かれらは文明社会の癌である

浅ましいマナー講師のせいで、われわれはマナー=礼節という言葉を軽視しがちである。だが礼節は文明社会の基本であるインフルエンサーの発信する情報は時として有益であり、おれも世の中に男女問わず美人が増えたほうがいいと思う。だがその手段として、無礼物言いは許されない。それは文明社会コードに反する、自らを野蛮人だと暴露する行為である

かつては、文明社会では誰もが心にもないお追従を言いあうと嘆かれた。中傷が正当な言辞として誉めそやされる現代様相と比べたとき、さてどちらがましだろうか。

Permalink |記事への反応(0) | 06:41

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2024-06-10

ズボンを下ろしてパンツ見せて腰を振る動画と超ハイレグエアロビ

【初めに】

まずかったら削除する。ただ、以前はパンチラの映っているPVを紹介したので大丈夫だろうか。

英語にはtwerking、トゥワーキングという言葉がある。音楽に合わせて尻を上下に振る動作のことで、見ているだけで筋肉痛になりそうであるyoutube検索すると、ものすごい大臀筋女性が実演しているのが見られる。やったら筋トレ効果健康になりそうだ。

元々ヒップホップで使われたらしい。ウィキペディアではサザンヒップホップとが由来だと書かれているのだが、ヒップホップラップR&Bの違いがわかっていない。おそらく、わかっている人からすればモネシニャックみたいに全然違うよ! ってことになるんだろうが(それどころかエル・グレコくらい隔たっているかもわからない)、この辺についてはいずれ調べておきたい。

具体例に関してはこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=UNj05HL0UPw&ab_channel=RubiRose

Rubi Roseというラッパー作曲家モデルミュージックビデオだ。ややこしいことにRuby Roseというオーストラリア女優モデルがいる。

ブルマーだったりミニスカだったりで腰を振る文化はよくわからない。評価をするだけの知識がない。

ただ、いきなり曲の途中でズボンを下ろしてパンツを見せる例があるのには驚いた。ブルマのようなしっかりと尻を覆うタイプではなく、ティーバックタイプの下着だ。

リンクを貼るのがためらわれるので名前だけ。「VI AMElI //TWERK CHOREO(bilibili動画にもあるやつ)」「АМЕЛИ //Twerk ВТ/ЧТ 18:00」がそれだ。かなり面食らっている。欧米圏にはムーニングという、ケツだけ星人のように尻を出して相手嘲弄する動作があると言うが、これは相手馬鹿にするというか、演者絶対的優位を意図しているのだろうか。私は何も恐れないという宣言なのか。

道玄坂69のyoutube動画に、目が死んでいると批判的なコメントがあったのとは対照的である

知らないことがまだ世界にはたくさんある。

社会的に認められた露出については、ルールが非常に恣意的だ。そこに道徳や法の柔軟さや二重思考確認できて面白い

WorldNakedBike Rideのときロンドン市内で全裸だし、トップレスが許されるプールもある。それが文化戦争様相を呈することもある。

現に、エアロビ全盛期の頃は、タイツはいていることもあるとはいえ驚くようなハイレグも見られた。

https://www.youtube.com/watch?v=3pm3TC57lHI&ab_channel=uwatenage

https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=U6itxVo4T5A&ab_channel=foolicus

(35:00あたり)

https://www.youtube.com/watch?v=WTflOuT_nPI&ab_channel=Hatsumi

(1:52あたり)

とにかく、不思議でならない。

【お昼の追記

かに欧米の性の感覚日本と違っていて面白い

バルセロナに行ったとき、十歳から十二歳くらいの女の子が、お腹ほとんどが露出していて、お腹を薄いレースで覆っているだけの格好をしていたけれど(見た目がほぼ裸エプロン姿)、一方で児童ポルノには極めて厳格だ。

小学校低学年の子どもがビキニを着ていると、なんだか不思議な感じもする。

性的であることと、実際に性交することとは別だという思考かもしれない。ウエルベックがどこかで、非モテの悲哀として、誘惑だけされるが情交には至らないと怒るキャラクターを出していたのを思い出す。欧米一枚岩でははありえない。でないと激しい選挙戦文化戦争理解できない。

なんであれ、レッテルを貼らず、わからないことはわからないと認め、自分感覚を精密に言語化していくこちが肝心だ。

夕方追記

昔はやった腰パンみたいなものか。そう思ったが、では腰パンについてもよくわからない。

さら追記

ブルマよりも遙かに伸びてて吹いた。

みんなブルマーよりも他のファッションに興味があるのねw

【追加】

https://www.youtube.com/watch?v=8pqDU2O8mAY&ab_channel=%D0%90%D0%BB%D0%B5%D0%BA%D1%81%D0%B5%D0%B9%D0%9F%D1%80%D0%BE%D1%81%D0%B2%D0%B8%D1%80%D0%BD%D0%B8%D0%BD

Permalink |記事への反応(4) | 07:49

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2023-09-02

ミシェル・ウエルベック小説を初めて読んだ。

読んだのは闘争領域の拡大。

感想としては非常に面白かった。

なんかウエルベックって増田みたいだな。

こういった系統小説、他にもあったら教えてほしい。

Permalink |記事への反応(0) | 20:34

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2021-12-08

闘争領域の拡大ミシェルウエルベック感想

何これ、面白い!又吉と若林の「わがまま本棚」という番組平野啓一郎氏が紹介し、ふたりが食いついた本。彼の薦め方がウマくてそそられた。非モテ男子の話って紹介、言い得て妙主人公はとにかく人生に悲観的。だけどその分析がいやに冷静かつ的確で笑えるのです。自分もイケてないけど非モテ同僚のあがきと潰され続ける描写が、それはもう救いようがなさすぎて見事。仕事だ、休暇だと一見普通の日々に、いちいち文句をつけ、哲学的解釈をし、たまに逃避する主人公悲劇なのに笑ってしまい、暗いのになんだか爽やか。

若林男子時代日大二出身からそりゃ共感するよなぁ

又吉は…どーでもいい

Permalink |記事への反応(0) | 10:02

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2020-10-23

ウエルベック

しょうもない小説家だけどインターネット非モテ論壇?読むくらいならウエルベック読むほうが一億倍マシみたいなところはある

Permalink |記事への反応(1) | 15:54

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2019-09-26

非モテ分水嶺2005年に遡る

日本において合計特殊出生率が最低を記録したのは2005年です。

就職氷河期最後2005年度卒とされていて、出生率低下は就職氷河期により新卒雇用不安定だったから、なんて言われますが本当でしょうか。

2005年日本で何が起きていたのかというとフィリピン人に対して興行ビザ発行を絞りました。

それまでは年に6万人とも8万人とも言われるフィリピン人女性興行ビザにより日本入国し、働いていました。

日本人身売買の温床、みたいなことをアメリカ国連に言われたので色々と(割とすぐに)対応し、その一つが興行ビザの発行を渋ることでした(これによりフィリピン人女性興行ビザが切れる前に日本人男性と結婚するか、帰国するかの二択を迫れれました)。

ちなみに、横浜黄金町ちょんの間一斉摘発2005年です。

興行ビザを減らしたことフィリピンパブ2004年ピークに以降は徐々に減っていきます

これが合計特殊出生率へ影響している可能性はあるのでは?

合計特殊出生率の底は2005年で、2005年に向かって徐々に低下していたわけですが、フィリピン人女性など外国人女性が(言葉は悪いですが)性のはけ口を担っていたため合計特殊出生率が徐々に低下していた可能性があります

2005年から非モテの性のはけ口は少なくなる一方で、10年後にマイルドヤンキーと呼ばれ理由もなく馬鹿にされる層が高卒から順調にキャリアを積み結婚し子を設けはじめ合計特殊出生率が上昇に転じたと考えられます

ちなみに、ミシェルウエルベック の「闘争領域の拡大」(非モテが原因で死ぬ話)は2004年11月日本語訳が出版されています。元は1994年出版されているので、当時の世相・雰囲気から日本語訳が出版されたのでしょう。

諸悪の根源たるはてなブックマーク2005年ベータ版リリースされています

以上のように、氷河期世代非モテにとって2005年分水嶺となっています

Permalink |記事への反応(0) | 23:36

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2015-12-03

レジンキャストミルク (電撃文庫)藤原

スペインユダヤ人 (世界史リブレット) 関 哲行

キリスト教歴史 (講談社学術文庫)小田垣 雅也

帰ってきたヒトラーティムール ヴェルメシュ

社会福祉思想歴史魔女裁判から福祉国家の選択まで (MINERVA福祉ライブラリー) 朴 光駿

☆ザ・フェデラリスト (岩波文庫) A.ハミルトン

インフォメーション―情報技術人類史 ジェイムズグリック

アメリカ文学史のキーワード (講談社現代新書) 巽 孝之

異端審問 (講談社現代新書)渡辺 昌美

シルバー事件アスキー

絶対に解けない受験世界史 (大学入試問題問題シリーズ)稲田義智

筋と義理を通せば人生はうまくいく高須 克弥

99歳ユダヤスーパー実業家が孫に伝えた 無一文から大きなお金成功を手に入れる習慣 矢吹 紘子

女子マネージャーの誕生とメディアスポーツ文化におけるジェンダー形成高井 昌吏

世界一即戦力な男――引きこもり非モテ青年音速で優良企業から内定をゲットした話菊池

愛についての感じ 海猫沢 めろん

借金底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター借金1億2千万円、利息24%から生還記 金森 重樹

猫背を伸ばして新装版 (フレックスコミックス)押切蓮介

こんな上司が部下を追いつめる―産業医ファイルから (文春文庫)荒井 千暁

棟梁―技を伝え、人を育てる (文春文庫)小川 三夫

石井直方筋肉まるわかり大事石井直方

フルーツ果汁100% 第1巻 (白泉社文庫 お 3-1)岡野 史佳

☆「個性」を煽られる子どもたち―親密圏の変容を考える (岩波ブックレット)土井 隆義

読書の方法―なにを、どう読むか吉本 隆明

予備校なんてぶっ潰そうぜ。 花房 孟胤

海洋堂創世記 樫原 辰郎

世界堂書店 (文春文庫) 米澤 穂信

コーディングを支える技術 ~成り立ちから学ぶプログラミング作法 (WEB+DB PRESS plus)西尾 泰和

☆九月、東京路上1923年関東大震災ジェノサイド残響加藤 直樹

大東亜戦争の実相 (PHP文庫) 瀬島 龍三

そこに僕らは居合わせた―― 語り伝える、ナチス・ドイツ下の記憶 グードルン・パウゼヴァン

クリスマス少女は還る (創元推理文庫)キャロル オコンネル

江戸のハローワーク (双葉新書)山本 眞吾

Three Essays on theState of Economic Science Tjalling C. Koopmans

TheElements of Style, Fourth EditionWilliam Strunk Jr.

ザ・フォール/落下の王国特別版 [DVD] リー・ペイス

アメリカめっちゃスゴい女性たち 町山 智浩

☆船に乗れ!〈1〉合奏と協奏 藤谷 治

ちょー美女と野獣 (コバルト文庫) 野梨原 花南

11/22/63 上 スティーヴンキング

システム×デザイン思考世界を変える慶應SDM「イノベーションのつくり方」 前野隆司

追われ者―こうしてボクは上場企業社長の座を追い落とされた松島

劣化国家 ニーアルファーガソン

ブラック企業経営者本音 (扶桑社新書)秋山 謙一郎

創価学会研究 (講談社現代新書) 玉野 和志

グロースハック予算ゼロビジネスを急成長させるエンジン 梅木 雄平

女のカラダ、悩みの9割は眉唾 (講談社+α新書) 宋 美玄

To Repairthe World:Paul Farmer Speaks to theNext Generation (California Series in Public Anthropology) Bill Clinton

社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉 (筑摩選書)小坂井 敏晶

Making the Modern World: Materials and Dematerialization VaclavSmil

高校教育アイデンティティー総合制と学校づくりの課題 (「教育」別冊 (9))小島 昌夫

☆名作はこのように始まる〈1〉 (ミネルヴァ評論叢書・文学の在り処)千葉 一幹

グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換 [DIPシリーズ] ニコラスサリバン

単純な脳、複雑な「私」 (ブルーバックス)池谷 裕二

天涯武士幕臣小栗上野介 (1之巻) (SPコミックス時代劇画)木村 直巳

秋葉原事件加藤智大の軌跡 (朝日文庫)中島岳志

ぐいぐいジョーはもういない (講談社BOX) 樺 薫

LEAN IN(リーン・イン)女性仕事リーダーへの意欲シェリル・サンドバーグ

鬼畜のススメ―世の中を下品のどん底に叩き堕とせ!! 村崎 百郎

男性学の新展開 (青弓社ライブラリー)田中 俊之

闘争領域の拡大ミシェルウエルベック

実録ドイツ決闘した日本人 (集英社新書)菅野 瑞治

男性ECCE HOMO (文春新書 934)ヤマザキ マリ





正統と異端 -ヨーロッパ精神の底流 (中公文庫)堀米 庸三

魔女狩り (「知の再発見」) ジャン・ミシェルサルマン

図説 魔女狩り (ふくろうの本/世界歴史)黒川 正剛

魔女狩り (岩波新書) 森島 恒雄

異端審問 (文庫クセジュ) ギー・テスタス

剣豪将軍義輝〈上〉鳳雛太刀 (徳間文庫)宮本 昌孝

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2015-10-01

読書感想文 ミシェル・ウエルベック「服従」

ミシェルウエルベックの本をまた読んだ。

はてな匿名ダイアリーゴミみたいな文章を書いて数少ない良かったことの一つがは、ミシェルウエルベックを知ったことである

闘争領域の拡大」という金はあるけど容姿が醜いために女に一切相手にされない男を不細工の苦しみがセックスに困らない主人公視点から残酷淡々と書かれている小説ブコメで勧められたのだ。なぜなら、自分が金はまだあるが非常に容姿が醜い男であるから

小説内で度々いろいろなことに引き合いに出される、容姿が醜い男女たちが救われることはない気がするし、準主人公容姿が醜い男は本当に救われない終わりである

今回はバリバリ新刊で、「服従」という本だ。

この本を発売日から10日経っていないときに読んだのだが、最近では京都大学の近くの丸善の売り上げランキング10位を獲得しているからおそらく京大生も読んでいるのだろう。

京大生は丸善で本を買わねーよ 生協で買うよ バーカメイカンとか言われたら、はいすいませんとしか言えない。

しかし、京都丸善だけでランキング入りしているのだからなにか理由はあるのだろう。

ウエルベックの本というのはとてもはてな匿名ダイアリーみたいな内容だ。

救いようがなくて、鬱屈としていて、読んでいて苦しくなっていく。

京都陰険としたエアにマッチしたのかもしれない。

内容はフランス人ファシストイスラム系の内閣 どちらかを選択せざる得ないことになり、イスラム内閣を選択する話である

そして、フランス中世回帰をする。

家父長制がまた復活して、女は肌を隠すようになり、義務教育小学生までになりと。

フランス人は簡単に自由平等博愛を捨て、割と幸せそうなのだ

アラブ諸国オイルマネーがつぎ込まれているという設定もあるから金のおかげで幸せというのはあるだろう。

大学教授主人公一夫多妻制の魅力に勝てず、おそらく改宗するであろう人間だ。

本の言いたいことというのは、自分の悪い頭で感じるには、ぶっちゃけ教養を身につけてもセックスやら金やら快楽には勝てないし、神を信じたほうが楽だよねーって感じなノリである

確かにそうである京都大学学生は知らないが、バカメイカンの奴ら 一定容姿がある奴らはセックスをするのを目指して、セックスと金に困らなければ幸せそうだ。自立も教養もクソなのは見ていてわかる。

ただ、容姿の悪い女がイスラム政権ができたフランス幸せなのかはわからない。

ウエルベックがいうに、金持ちをを躍起にさせるくらいな容姿の良い女はイスラム教では一生子供のままで入れるそうだが、ブスについては何も言われていない。

あぁ、自分も顔がよくて変に何か頭の悪いことを考えないでお尻振って生きていきたかった。

Permalink |記事への反応(1) | 02:20

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