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2025-08-15

anond:20250815183841

期待に違わぬ丁寧な回答ありがとうございます。よくわかりました。

戦犯という言葉を、カジュアルに使う人もいれば、増田のように非常に重たい言葉と受け止める人もいると。

それなら、大東亜戦争という言葉を、歴史的に正確な用語として使うべきだと思う人もいれば、日本侵略正当化するように聞こえるとか、正当化したい人々に濫用された結果そういう言葉になってしまったとか、そう受け止める人もいるだろう。

もちろん、増田のような地道な啓蒙によって、少しずつ少しずつ、500年後の未来には大東亜戦争という言葉世界各国の共通歴史用語として使われる日が来るかもしれないけど、それが大変険しい道のりになることは確かだろう。その道のりを切り拓く努力って、必要なんかね?

少なくとも、私は日本が少なくとも建前の上で崇高な理想を掲げたことは知っているし、いっぽうで「大東亜戦争」という表現が、人によって非常に重たい言葉と受け止めることがあることも知ってるので、必要がない限り、カジュアル大東亜戦争表現することはない。そんな私レベル理解が広まっていさえすれば、なにも今「太平洋戦争」と呼んでいる場面場面で、それを「大東亜戦争」に置き換えていく必要はないと感じる。

Permalink |記事への反応(0) | 20:36

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2025-08-08

将棋(そして囲碁の)女性棋士について語るための前提知識

観る将歴30年(観る碁歴は15年くらい)になりますよろしくお願いします。

例の件について初めに自分意見を述べておくと、「白玲通算5期のフリークラス編入には賛成。ただしアマチュア強豪(元奨励会員含む)にもアマ全国大会優勝回数等を条件に同等の門戸を開くべき。本制度の導入に伴って棋士数が増えすぎる等の懸念があるならフリークラス在籍年限の調整で対応。」です。

この話題を語るための大前提となる知識

今回話題となっている棋士編入についてだが、まず将棋棋士には大きく分けて2種類ある。「棋士」と「棋士フリークラス)」だ。

簡単に言うと、「棋士」は順位戦という全棋士の格付け的なリーグ戦に出場でき、一定の対局数(=報酬)が確約される。羽生藤井聡太はこっち。

今回案で規定を満たした女流棋士編入可能となるのは後者の「フリークラス」で、こちらは順位戦に参加不可(=対局数が確約されない)となる。

また、他棋戦で一定の成績を挙げることで順位戦へ昇級することが可能だが、これを10年以内に達成できない場合強制引退となる。いわば「時間制限付きのプロ」だ。

https://www.shogi.or.jp/match/junni/rules.html

編入した女性棋士がいきなり羽生藤井と肩を並べて戦うと思っている人もいるようだが、それはとんでもない勘違いだ。棋士フリークラス棋士は全く立場が異なる。

その大前提を踏まえた私見

で、例えば白玲通算5期を獲得してフリークラス編入した女性一定の成績を挙げて順位戦に昇級したのなら、彼女の実力に異議を唱える人はいないだろう。

また、10年間で順位戦昇級規定を達成できず強制引退になったのなら、それは正しく実力主義の結果だ。

まり、今回の案はフリークラスを実力を見極める場として位置付ける施策だと思う。

加えて私はアマチュア強豪(元奨励会員含む)にも同様にフリークラスで戦う機会が与えられるべきだと思う。

そもそも棋士になる時点で実力主義に則るべきでは?」という意見理解できるが、私の意見そもそも現状の奨励会ベース棋士採用枠が少なすぎるという点に端を発している。

現状のアマチュア全国大会を見ても元奨励会員たちの活躍が目覚ましく、フリークラス編入しても十分戦えるレベルプレイヤー複数いると感じる。

また女流棋士に関しても、西山福間旧姓里見)らトップ女流は現役棋士に対してこれまでに十分な勝ち星を挙げてきた。トップ女流証明として白玲通算5期は決して軽くない。

「白玲通算5期」というのは所謂クイーン称号」という各タイトルごとにある名誉称号のことだが、参考として1990年以降クイーン称号を達成した女流棋士わずか5人(林葉・中井清水里見西山しかいない。

更に白玲戦は順位戦と同じ昇降級リーグ戦方式を取っているため、他のクイーン称号と比べ格段に達成が困難だ。

一部の人危惧するような、達成者が続々と現れて将棋界のレベルが格段に落ちるというような事態になるとは考えにくい。

問題女流棋士全体のレベルを維持・底上げできるか(本件で言う「担保」の話)という点だが、これについては引き続き普及や育成を頑張っていくしかない。ただ女流棋界全体の実力が確実に向上しているのは多くの棋士が認めるところだし、現状のまま少子化人口減少、棋戦メインスポンサーである新聞社の衰退を指をくわえて眺めているよりは、制度を整え順位戦への道筋を作って未来の才能に懸ける方が希望はあるだろう。

現状の編入試験制度ではダメなのか?

編入試験制度の導入は将棋界としては大きな前進だったが、正直言ってこれも厳しすぎると感じている。

「対棋士10勝以上かつ勝率6割5分を挙げた上で三段リーグ抜けたてピチピチの四段5人と3先」は三段上位、何なら平均的な棋力の現役棋士でも困難だろうし、三段リーグの18局と比べると編入試験の5局は判断材料として少なすぎる。公式戦の棋譜を大量に研究される女流棋士なら尚更だ。

奨励会経験なしで突破した小山四段が特異点すぎる)

よって、強制引退のあるフリークラス枠を拡大し準棋士程度の扱いにすることで、より長い目で実力あるプレイヤーを見出す方が良いと考えている。

要するに、アマチュア強豪・女流強豪・奨励会三段と「棋士」との間にフリークラス棋士というバッファを設けようというのが私の意見だ。

既存奨励会の扱いはどうする?

個人的には三段リーグの昇段枠を広げたいが、難しいなら次点付与条件を増やす施策だけでも取れないかと考えている。今期竜王戦山下三段のように奨励会員が棋戦本戦まで勝ち上がるなど、下が詰まっているのは明白。下の詰まり女性棋士への道のりを更に困難にしている面もあるだろう。

そもそも奨励会男女平等なのでは?

機会均等という意味ではそうだし、かつては私もそう思っていたが、現状圧倒的に男性多数の環境1020代女性が十全にパフォーマンスを発揮できるかは疑問が残る。

女流棋士から奨励会各段級へ編入する制度も作られたが、女流棋戦とのスケジュール両立や公式戦の棋譜が残って研究されやすいなど不利な要素は払拭しきれない、というのが今の私の意見

では女流棋士なんてなくしたらよいのでは?

それをやったら最後、本当に女性棋士誕生の目は消失する。女流棋士存在がどれだけ多くの女性への普及に貢献したかがあまりにも過小評価されている。

よって女流棋士をなくすことはできない。だが奨励会コースの不利も払拭しきれない。ならばそれ以外のコースを緩和しよう。実力不足ならフリークラスというバッファで選別しよう、という理屈。たとえ先人がバッファを抜けられなかったとしても、その姿を見て研鑽した人が後に続くと信じて。

この編入案にはスポンサー意向があるよね?

まあそれは普通にある。スポンサーというかヒューリックね。

ヒューリック会長将棋好きな縁でCSRとして各種プロ棋戦やアマ大会主催・協賛していて、千駄ヶ谷の新将棋会館はヒューリックビルに入居している。

そして白玲戦の主催者として賞金を大幅増額した上での今回のクイーン白玲編入案なので、まあ彼らの意向が入ってないわけがない。

ただその案が棋士総会で可決されたという事実も重くて、人口減少が顕著な中で女性プレイヤーも増やさなければ将棋界は早晩先細りしていくだけという危機感当事者棋士女流棋士たちも共有しているところではあると思う。

囲碁界には女性棋士がいますよね?違いは何ですか?

実を言うと女性棋士について今回の将棋のような「優遇制度」を取っているのが囲碁界。

日本棋院を例に挙げると、毎年の「正棋士採用に加え「女流特別採用棋士」という女性枠がある。これは女性のみの総当たり戦で決められ、将棋三段リーグのような男女混合の選別を経ることなプロになれる。加えて2018年からは「女流特別採用推薦棋士」という推薦枠も作られた。今の多くの女性囲碁棋士はこれらの女性からデビューしている。

一般枠を勝ち取った女性棋士もいるが、その数はこれまでにわずか4人。この手の話題になると「囲碁は男女差がない」と言う人が少なくないが、実際のところ将棋よりは差が小さいもの普通にゴリゴリ男女差はある。(ちなみにチェスゴリゴリ男女差ある)

そうして女性枠で入段した人の成績が振るわないケースも珍しくないし、女性枠の棋士は対局料や給与も正棋士より低い(何度か昇段を重ねてようやく正棋士になれる)。

ここまで読んでもまだ「囲碁男女平等」と言えるのであれば、あなたと私とでは少し平等定義が異なるかもしれない。

ただ、そういう「女性枠」で入段した棋士たちの中から近年藤沢里菜(若鯉戦で女性初の優勝)や上野愛咲美(竜星戦女性初の決勝進出新人王戦で女性初の優勝)ら逸材が現れているのも事実

将棋に関しても、挑戦する機会を今よりも増やすことが女性プレイヤーの成長・発見に繋がると思っている。

藤沢里菜囲碁界のサラブレッドなのでここで挙げるのはちょっと違うかもしれないが)

AIで男女差縮まってないの?

まあ昔は女性棋士奨励会員の研究会に参加しづらかったりそういう格差はあったと聞くけど、その頃に比べたら研究環境格差は縮まっていると思う。

ただ、人間と実際に盤を挟んで何局も指すという実戦経験AIでは補填できないものから、そんなに単純な話でもないと思う。

この辺の空気感が変わってきているのは遠山六段のコラムから垣間見える。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/061ebf2664a536eb2417e5097468dc4a772f4af8

今のトップ女流棋士ってどんなもんなん?やれんの?

じゃあ現女流棋界の2トップを張る西山福間の、一般棋戦女流参加枠での直近5年の戦績をhttp://kishibetsu.com/ で見てみよか。(更新再開ありがとうございます

これはNHK杯女流予選の勝敗も含まれるしあくま参考記録だけど、対局相手レベルフリークラス編入した場合マッチングとさほど変わらないはず。

西山

年度勝敗
2020年13勝9敗
2021年8勝8敗
2022年3勝9敗
2023年10勝7敗
2024年9勝7敗

43勝40敗(0.518)

福間旧姓里見

年度勝敗
2020年6勝8敗
2021年10勝7敗
2022年1110
2023年6勝9敗
2024年4勝3敗(出産に伴う不戦敗2を除く)

27勝37敗(0.422)

追記:すまん集計間違えてた!

正しくは37勝37敗(0.500)や!

勝率5割と十分戦えてはいるが、フリークラス脱出にはもうひと頑張り必要になってくる。とはいえ実現不可能ラインでもない。西山さんはそれなりに可能性があるけど福間さんは結構大変かなといった印象。

ただフリクラになると参加可能棋戦が増えるのでスケジュール的に女流棋戦との両立が課題になりそうかな…。

この辺の女流棋戦と一般棋戦の両立の難しさを以前からどうにかできないかと思っているのだが、なかなか良いアイデアが浮かばない。女流棋戦でフリクラシード枠でも作る?

しか彼女たちが一般棋戦でも普通に勝つようになっていちいちニュースにならなくなったな。何しろ今の女流棋界は元奨励会三段が3人いるからね(福間西山・中七海女流三段)。隔世の感がある。

昔は清水会長が一発入れるだけで大いに盛り上がったもんじゃ…ホッホッホッ(観る将老人)

一旦おわり まとめ

・今の将棋界、下が詰まってんねん

順位戦の参加枠を増やせないならフリークラス枠を緩めよう

クイーン白玲ってそんなにホイホイ出るもんじゃない

クイーン白玲だけでなくアマチュア強豪にもフリクラチャレンジの機会を作ろう

フリークラスバッファにして奨励会で掬いきれない才能を見出そう

・私が30年愛した将棋安易な男女対立煽りおもちゃにされることについては極めて遺憾でありf*ckの意を表明しま

以上

Permalink |記事への反応(11) | 17:56

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2025-08-02

日本与党よりひどい政党NZにいるのかな?

政治とカネ

売国

中国移民への不自然厚遇

その他腐敗

anond:20250801101714

Permalink |記事への反応(2) | 00:02

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2025-07-29

売国自民党政策一覧

100%売国奴と断言できるレベル

売国

中国移民への不自然厚遇

政治とカネ

その他の腐敗

総括


anond:20250728203635

Permalink |記事への反応(1) | 22:28

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2025-07-28

anond:20250728051752

ワイも自民党投票した父と絶縁したわ

日本人あん中華ファースト通り越して中華オンリー政党支持するとかマジで終わってる

自民政治一覧な

政治とカネ

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

総括

Permalink |記事への反応(0) | 19:43

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2025-07-27

anond:20250716224523

原因っていうなら、岩屋の存在はどう説明するんや?ん?

現在自民政治

政治とカネ

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

総括

Permalink |記事への反応(0) | 21:35

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2025-07-25

中国人主語にすな

日本の右にも左にも嫌われまくってる自民政治一覧

中国人には絶対的評価されとる

政治とカネ

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

総括

anond:20250724095352

Permalink |記事への反応(1) | 14:42

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2025-07-22

anond:20250722002739

日本の右にも左にも嫌われまくってる自民政治一覧

でも不正選挙と買収した組織票で勝つ圧倒的中華仕草

政治とカネ

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(0) | 10:31

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anond:20250722083624

自民売国奴なのはどうやって否定するの?

自民政治一覧

政治とカネ

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(1) | 08:43

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2025-07-21

anond:20250721173444

おまえの好きな自民党政治一覧

反社反日と反知性以外で支持する理由がない

政治とカネ

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(1) | 22:23

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anond:20250721104459

自民らしさって何だろ

とりあえず今の自民だけど、別に2000年あたりから25年は変わってなくね?

政治とカネ

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(0) | 20:29

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anond:20250721102202

ワイは自民が1位になったエリアが怖いよ

以下のような政治を良しとする人たちが多いってことでしょ

政治とカネ

- つまり税金使徒世界トップクラス不透明

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(0) | 16:53

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2025-07-20

anond:20250720233550

自民(古く腐敗はしてるが人材経験は頼りになる

どれどれ?

政治とカネ

- つまり税金使徒世界トップクラス不透明

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(1) | 23:37

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多分この増田が好きな自民政治を見てみよう

政治とカネ

- つまり税金使徒世界トップクラス不透明

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

anond:20250720210923

Permalink |記事への反応(0) | 22:29

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anond:20250720205941

こんな政治してて投票するやつって、裏金もらってるか、開票不正くらいしかありえなくね?

政治とカネ

- つまり税金使徒世界トップクラス不透明

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(1) | 21:00

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anond:20250720205321

まとも???

政治とカネ

- つまり税金使徒世界トップクラス不透明

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(2) | 20:58

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自民政治一覧

政治とカネ

- つまり税金使徒世界トップクラス不透明

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗




anond:20250720204829

Permalink |記事への反応(0) | 20:57

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議席落としたとはいえ、大多数の日本人が選ぶ政党政治一覧

政治とカネ

- つまり税金使徒世界トップクラス不透明

売国

中国移民への不自然厚遇

その他の腐敗

Permalink |記事への反応(0) | 20:37

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2025-07-16

療育手帳ほしいけど「子どもの頃の記録がない」で詰んでる

増田は、20代精神科の診察室に座っていた。これまで自分他人と同じように生きていないこと、周囲とどこか違うと感じ続けてきたことは、もう誰にも説明できないほどの負担となっていた。やっとの思いで精神科を訪れ、知能検査を受け、軽度知的障害の診断を受けた瞬間、私は一瞬の静けさを感じた。診断結果を受け入れるまでに少しの時間必要だったが、次第に納得が湧いてきた。「なるほど、私はずっとこうだったんだ」と、自分の中で何かがつながったような感覚に包まれた。その瞬間、ふとした希望も感じた。「これで療育手帳が取れたら、障害者雇用やいろんな福祉支援サービスが受けられるかもしれない」と、わずかながらの期待が胸に湧き上がった。自分が今まで経験してきた苦しみや不安が、少しでも軽くなるかもしれない、そんな思いが増田を包んだ。

しかし、その期待はすぐに打ち砕かれることになる。

増田療育手帳申請を行い、知的障害者更生所で再度知能検査を受けた。その結果、精神科での診断と同様に軽度知的障害とされる数値が出た。しかし、それでも結果は「非該当」となった。理由は「18歳以下で知的障害状態だったことを証明する資料が不足している」というものだった。私はその理由愕然とし、困惑した。過去自分証明する手段ほとんどなく、結果的にそれが障害者としての支援を受けるための唯一の鍵だと思っていたのに、最初申請却下されてしまった。

増田は諦めきれず、資料集めに月日を費やした。

過去の知能検査結果について、病院に行ったことはないため通っていた学校支援者が問い合わせると知能検査は行われていたが5年で廃棄処分していると言われ、入手することはできなかった。他には、テストの結果や成績表、担任証言書を集め、再度申請することを決意した。これでなんとかなる、そう信じていた。

申請受理され、知的障害者更生所で再度話し合いが開かれた。支援者も同行し、増田自分過去証明するために、何度も何度も訴えた。

「私は、子供の頃に診断を受けなかっただけで、今でも支援必要だと感じているんです。過去の成績や担任証言で、私がどれほど苦しんでいるか分かってほしいんです」

増田は何度も言葉にしようとしたが、結局うまく伝えることができなかった。コミュニケーションが苦手で、他人自分気持ちをどう伝えるべきかが分からない。増田言葉を選び、伝えようとするその過程は、いつも思うようにいかない。判定職員には、私の苦しみがどれだけ深いものであるか、どれだけ長い間その苦しみに耐えてきたのかは、うまく伝わらなかった。

支援者は、増田がこれまでどれだけ真剣証拠を集め、過去の困難に立ち向かってきたのかを理解し、判定職員にそれを伝えようと尽力した。しかし、何度も話し合いをしても、その答えは変わらなかった。

証明が足りません」「18歳以下の証拠がありません」「過去の成績や担任証言だけでは、交付することはできません」

その言葉が、再び私の心を冷たく締め付けた。必死に集めた証拠証言が、すべて無駄に終わった。再申請しても、結果は同じだった。増田はその現実愕然とし、次第に、自分がどれだけ過去証明しようとしても、全てが無駄なことだと感じ始めた。証拠が足りないという一言で、過去のすべてが無視され、再び壁にぶつかっているような気がした。

増田は、この世界において自分の声が何も届かないと感じていた。過去証明する手段が限られていて、いくら努力しても結果に繋がらない現実、どんなに訴えても理解されないという事実に直面し、深い絶望に陥った。自分気持ち他人にうまく伝えることができない。これまでの人生でずっとそうだった。学校でも、職場でも、自分の思いをうまく言葉にできず、苦しんできた。支援者にさえ、心の奥底にある本当の苦しみや切実な願いを伝えることができなかった。たとえうまく伝わったとしても、その後何も変わらなければ意味がない。私の中で、無力感が膨れ上がっていった。

「どうして、こんなにも分かってもらえないんだろう…」

過去証明する手段が限られていて、結局それが自分を助けるための唯一の鍵だと思っていたのに、それすらも認めてもらえない現実に、増田は深く絶望していた。自分子供の頃は助けを求めることさえできなかった。大人になった今、勇気を出して助けを求めても、誰も相手にしてくれない。耐えられなくなった。

話し合いが終わり、再び私と支援者は帰路についた。途中、私は無言で歩いていた。支援者が少し間を置いて、静かに口を開いた。

増田さん、もうこれ以上頑張っても、無駄だってこと、分かってるでしょ?」

私はうつむきながら歩き続けた。支援者は少し間を置いて、さらに言った。

いくら証拠集めて頑張ったって、あっち側の決まりがあるんだから、どうにもならないんだよ。この現実を受け入れるしかない。あなたがどうしたって、この社会理不尽だらけでできている。このことを受け入れなきゃ、あなたはこれから働くことも、生きていくこともできない。」

私はその言葉を耳にしながら、心の中で反発していた。どうしても受け入れたくなかった。けれど、支援者の言葉が、どこか冷たく現実を突きつけてくるのを感じていた。

納得するしかない。唯一の味方だと信じるしかなかった支援から何度も繰り返される説得に、次第に身体が重くなっていくのを感じる。

「受け入れるしかない…」

その言葉が、増田の頭の中で何度も響く。これまでの人生を振り返ると、どれだけ努力してきても、結局は何も変わらなかった。学校職場も、適応できなかった。自分が他の人と同じように生活することなんて、どうしてもできなかった。

療育手帳があれば…」

福祉支援を受けられれば、少しでも楽になれると思っていた。けれど、その希望も絶たれた。自分がどれだけ証拠を集め、努力しても、結局は非該当のままだ。どうしてこんなに頑張ったのに、何も変わらないのだろう。

歩きながら、増田は心の中で叫んでいた。自分の声がどこかに届いてほしい。誰かに理解してほしい。でも、どんなに叫んでも、届くはずもないということを、もう増田は知っていた。

やがて自分実家が見えてくる。家に帰るたびに感じる、親の無関心が、彼の心に重くのしかかる。

増田自分の部屋に戻ると、ドアを静かに閉めた。

自分の悩みや障害のことを話そうとするたびに、面倒な顔をして避けるような態度をとる。どんなに傷ついても、親にはその気持ちを伝えることはできない。

知的障害者更生所の職員が「担任教師から聞き取り調査を行ったところ当時あなたの様子から親に養護学校を勧めたと言っていた。でも、養護学校を勧められた程度では療育手帳を取得できる根拠にはならない」と話していた。増田はそのことを当時親からいたことはなかった。長年隠されて、なかったことにされていたのだ。さら知的障害者更生所の嘱託医は「子供の頃に検査してるか、実際に養護学校に行ってないとダメだよ」と主張する。

病院主治医相談しても「療育手帳は県が決めることだからこちらはどうしようもできない。」という考えで、深く関わろうとしない。

「どうして…」

私は床に座り込み、ただぼんやり天井を見つめていた。支援者が言っていた「受け入れるしかない」「あなたは運がなかったね」という言葉が、どんどん増田を圧しつける。受け入れることなんてできるはずがない。受け入れて生きることなんて、考えられない。

「このまま、ずっとこんな人生が続くんだろうか。」

心の中でその問いが繰り返される。周囲と適応できず、苦しみながら生きてきた自分を、誰も理解してくれなかった。過去は変わらない。障害があることも変わらない。療育手帳を取って、少しでも支援を受けることで、この人生が変わることを期待したけれど、その望みすら叶わない。

私はその道のりを自分人生のものとして感じていた。どれだけ頑張っても報われることはない。過去の出せる資料は限られているし、結局は認められないという現実

そして、私はその夜、自分の中でひとつ決断を下した。絶えることのない無力感療育手帳を手に入れることができなかった希望に対する苦しみが、増田を追い詰めていった。

その後、増田は静かに命を絶った。

誰にも告げず、何も言わず、ただひっそりと。増田人生は、その静かな死によって終わりを迎えた。

Permalink |記事への反応(1) | 10:13

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2025-07-06

昨日の『ブラタモリ』がスルーしたこと

ここ数回の『ブラタモリ』は江戸時代に盛んだった“大山参り”の道のりをたどるという企画で、都内から大山街道を巡り、昨日はいよいよ最終目的地、大山阿夫利神社を目指すという回だった。

江戸時代浮世絵もみながら、いかに“大山参り”が盛り上がっていたか、なんて話もしながら、大山ケーブルに乗車。

途中、日本ケーブルカーでは唯一という“離合ポイント”(ケーブルの両端で繋がってる2台の車両が丁度すれ違うところ)に駅があるという“大山寺駅”で一旦降車。

車両のすれ違う様子をみたり、急斜面にある駅のベンチにすわってみたりして、そのまますぐまたケーブルカーで移動して、大山阿夫利神社の下社に参拝。

さらに登った山頂にある本社にはさすがにタモリを歩かせるわけにもいかず、スタッフと中継でつないでいた。

さて、なにがスルーされたのか。

タモリ一行が神社に参拝するシーンで、唐突に隅の方にテロップがでた。

曰く、「江戸時代には神社とともに大山寺がありました」。

日本の歴史ある寺社の多くがそうなのだが、大山というのも江戸時代までは神仏習合山岳信仰対象で、大山参りというのも、今でいう“神社にお参りする”という感覚とは少し違った。

現在大山阿夫利神社の下社がある位置には、「石尊大権現大山寺」があり、不動明王も祀られていたのである

大山参りとは、仏教とも結びついた“権現さまとお不動さまへのお参り”だったのである

だが、そんなことは全く触れないので、なんだか今も昔も神社へのお参りをしてたような印象になっていた。

明治廃仏毀釈で、大山阿夫利神社大山寺は完全に分離された。

雨降山大山寺サイトをみてみると、

幕末の大火と廃仏毀釈により廃寺の危機に陥ります神道による祭政一致王政復古を目指す明治新政府にとっては、江戸幕府保護した仏教寺院旧体制象徴にほかなりません”

廃仏毀釈により数多くの寺宝が失われ、堂塔が破壊される中、ご本尊の鐵不動明王だけは地元住民の篤い信仰に守られ、山外退去を免れて現在地に本堂が再建の後、遷座しました”

と記されている。

タモリ途中下車した“大山寺駅”は、この寺の最寄り駅だったのだが、寺には寄らず。

江戸時代に賑わった大山も、神道を中心にした“祭政一致”を目指した明治政府のせいで、なかなかに激動の一時期があったはずなのだが、そのことはテロップ一行でスルーされたのである

断片的な記憶だが、以前、高尾山にいったときには、神仏習合の名残が色濃く残る様子をみながら、“ここは廃仏毀釈を免れたんだねえ”なんて話をしてたように思う。 

からタモリ廃仏毀釈とか、そのへんの知識がないわけ無いし、番組としてそのへんの話を絶対にさけるとかいうことではないのだと思うが、ま、今回は案内役が大山阿夫利神社権禰宜の方だったので、“実は、昔はここは神道神社じゃなくて不動明王さまが祀ってあったんですよ”なんて話はするわけないか

明治維新は、日本の伝統をいろいろ破壊したけっこう過激運動だったはずなのだが、どうもそのへんはあんまり知られてないように思う。

せっかく大山いったんなら、そのへんももう少し突っ込んだ番組にしてほしかったけど、ま、紀行バラエティにそこまで求めるのは無理か。

やはり阿夫利神社権禰宜の方に出ていただく手前、大山寺の不動明王と、阿夫利神社と、両方お参りするとかは無理?

ところで、さっきwikipediaを見たら、大山阿夫利神社戦後神社本庁の傘下(宗教法人法でいうところの被包括宗教団体)にはならず、単立でやってきたのが、今は神社本庁の下にあるという記述があった。

どういう経緯があったのだろう?

そこそこ参拝客いそうだし、単立でもやっていけそうだけど。

Permalink |記事への反応(19) | 15:33

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2025-07-05

anond:20250705212814

(横増)

毎回100までの道のりを目指すのは大変だけど、一度90くらいで止めることができれば、「有利なセーブポイント」として機能するんじゃないかな。

Permalink |記事への反応(0) | 21:50

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2025-06-26

anond:20250626125317

はいデマ普通にでたぞ

フランクキャンパーという元ベトナム退役兵が1980年代傭兵学校設立しました、並木書房から日本人の参加ルポが出ていたと思いますがその詳細を教えてください

エコー・イン・ジャパンフランクキャンパー並木書房、そして傭兵の呼び声に応えた日本人

序論:「傭兵ブーム」と一読者の記憶

質問の内容は、単なる書籍の問い合わせにとどまらず、1980年代日本における特異な文化的モーメントを映し出す歴史的アーティファクトである。この時代日本では軍事特に傭兵特殊部隊といったロマンチックかつ危険世界への大衆的関心が急激に高まった 1。この熱狂は、落合信彦氏のような作家が手がけた「スーパードキュメント」と呼ばれるノンフィクションによって大きく煽られた。特に、氏の著作傭兵部隊』はフランクキャンパーを大きく取り上げ、後の日本人参加者を含む当時の若者たちに強烈なインスピレーションを与えたのである 1。

報告書は、ご質問者が記憶されている「日本人の参加ルポ」と完全に一致する一冊の本存在しないものの、その記憶フランクキャンパー高橋和弘、毛利元貞といった人物並木書房による出版物、そしてキャンパー学校とその「後継」組織という、相互に関連し合う魅力的なネットワークを指し示していることを明らかにする。その全貌は、一個人の参加報告よりもはるかに複雑で、示唆に富むものである

この現象を解き明かす上で、並木書房役割は極めて重要である。同社は単に受動的な出版社ではなく、日本市場に向けて「傭兵」や「サバイバル」といった特定サブジャンルを積極的開拓形成した「キュレーター」であった。まず、1990年高橋和弘訳によるフランクキャンパー自身の著書『ザ・マーセナリー』と『ザ・ラープ』を出版し、日本におけるキャンパーブランド確立した 9。同年、その翻訳者である高橋自身体験記『USサバイバルスクール』を刊行 14。これは、確立されたキャンパーブランド翻訳者信頼性を利用して、新たな日本オリジナル作品市場に投入する戦略であった。翌年には、キャンパー象徴する世界に直接繋がるもう一人の日本人毛利元貞の『傭兵修行』を出版した 15。この一連の流れは、海外の著名な人物を輸入してブランド化し、次にそのブランドに連なる国内物語を発掘・出版することで、ニッチ市場全体を掌握するという、並木書房意図的戦略を示している。

第1章:スクール創設者フランクキャンパー解体

1.1. 論争の的となった経歴:兵士情報提供者、そして神話創造

フランクキャンパー公的ペルソナと、彼が設立した傭兵学校信頼性の核となっていたのは、その軍歴であった。彼は自身ベトナム戦争従軍した第4歩兵師団の長距離偵察パトロール(LRRP)隊員であると主張し、そのエリートとしての経歴を喧伝した17。この物語は、後に日本で『ザ・ラープ 長距離偵察部隊』として翻訳出版される自著『LRRP: The Professional』によって、さらに補強された10

しかし、1985年に公開された公式の軍記録は、彼が歩兵およびトラック運転手として訓練を受けたと記しており、その経歴に疑問を投げかけた17。この矛盾は、1988年キャンパー自身上院委員会公聴会証言したことにより、ある種の解決を見る。彼は、軍事情報部、CIA、ATF(アルコールタバコ火器及び爆発物取締局)、FBIとの「高度な機密指定を受けた経歴」を明らかにし、矛盾する記録は情報機関によるカバーストーリーであったと説明した 19。彼によれば、1970年から秘密情報提供者として活動し、アメリカ共産党(CPUSA)やアラバマ黒人解放戦線(Alabama Black Liberation Front)のような組織に潜入していたという17。この兵士情報提供者という二重のアイデンティティこそが、彼の行動を理解する上での鍵となる。

1.2. マーセナリースクール1980年-1986年):準軍事事業実態

1980年キャンパーアラバマドロマイト近郊で「マーセナリースクール」を開校した。当初、実地訓練はフロリダで行われていたが、原子力発電所付近での不法侵入容疑による逮捕後、拠点アラバマジェファーソン郡のウォリアー川沿いにある77エーカー森林地帯に移した17

学校は『ソルジャー・オブ・フォーチュン』のような軍事雑誌宣伝され、2週間のコース料金は350ドルから500ドルに設定されていた17。訓練内容は、体力トレーニング銃器の取り扱い、白兵戦ナイフ格闘術、サバイバル技術ランドナビゲーション(地図判読)、E&E(脱出回避)、爆発物、ブービートラップの設置など、多岐にわたった 1。機密解除されたCIA文書には、司令部であった「バンカー」の様子や、実弾が飛び交う中で行われた「ライブ・ファイア」演習の生々しい記述が残されている 22。

キャンパー学校設立理念として、米国政府のための情報収集と、将来的な協力者となりうる外国人資質を見極めることの2点を挙げていた 21。これは彼が担っていた情報提供者としての役割と一致する。しかし、批評家たちからは、この学校は単なる「大規模なペインボールゲーム」に過ぎないと揶揄されてもいた17

1.3.無頼漢学び舎テロ犯罪の温床

キャンパー学校は、単に軍事技術を教える場にとどまらず、国際的テロリズムや犯罪と深く結びついていた。

1984年から85年にかけて、4人のシーク教過激派がこの学校で訓練を受けた17キャンパーは彼らに武器や爆発物の使用法、暗殺技術指導した 21。彼は、当時インドラジブ・ガンジー首相の訪米に合わせた暗殺計画を阻止するため、FBIと協力しておとり捜査を進めていたと主張している17しかし、このおとり捜査の網をすり抜けた2人の訓練生が、キャンパー学校からまれたとされる爆発物を使用し、1985年に329名の命を奪ったエア・インディア182便爆破事件を実行した 21。キャンパーは後に、容疑者全員を逮捕できなかったのは、自身提供した情報関係機関によって不適切に扱われたためだと非難した 21。

学校終焉を決定づけたのは、1985年キャンパーと3人の教官カリフォルニア州学校経営者から依頼を受け、元従業員の車に爆弾を仕掛けた事件であった 21。彼らは1986年5月逮捕され、この逮捕アラバマ司法長官に、州の私立学校免許なしで運営されていた同校を閉鎖する法的根拠を与えた17キャンパー有罪判決を受け、14年の懲役刑を宣告されたが、実際には5年半服役し、1991年12月に釈放された17

この一連の出来事は、マーセナリースクールが単に犯罪者が集う場であったという以上に、より複雑な本質を持っていたことを示唆している。キャンパー公言していたように、この学校米国政府のための情報収集目的とした「ハニーポット(蜜の壺)」として構想され、運営されていた。その設計思想自体が、過激派犯罪者を引き寄せるものであった。彼は実際に、ナイジェリアへの武器密輸計画KKK関連のクーデター計画など、訓練生の違法行為当局通報し、逮捕に貢献している17シーク教徒の事件に関するFBIの宣誓供述書にも、アラバマ州の「信頼できる情報源」から通報があったことが記されている 22。

しかし、このモデルは致命的な欠陥を抱えていた。エア・インディア機爆破事件は、この「ハニーポット戦略破綻した最悪の事例であるキャンパーが教えた技術は、彼が仕掛けたおとり捜査の網をすり抜けたテロリストによって、悲劇的な形で実行されてしまった。したがって、この学校遺産は単なる犯罪歴史ではなく、国家による情報収集活動民間委託され、危険個人を「育てる」ことと「罠にかける」ことの境界線曖昧になった結果、大惨事引き起こし高リスク秘密工作の失敗例として記憶されるべきである学校存在のものが、ある種の秘密工作の一環であり、その破綻は、その機能から直接的にもたらされた必然的帰結であった。

第2章日本との接点-並木書房から出版された参加報告

2.1. 直接的な回答:高橋和弘の『U.S. Survival School』

質問者が記憶されている「日本人の参加ルポ」に最も直接的に該当するのが、高橋和弘氏による著作である高橋氏はアウトドアサバイバル技術に造詣の深い日本ライター翻訳家であり、並木書房から出版されたキャンパーの著書の日本語訳も担当していた 9。

1990年並木書房は彼のオリジナル著作『USサバイバルスクール―極限の野外生存術』を出版した 14。この本こそが、ご質問の核心に触れる一次資料である。本書は、高橋自身アメリカ渡り、8つの異なるサバイバルおよび軍事スクールに参加した際の体験を綴った一人称ルポルタージュであり、その第3章が「傭兵学校マークスクール(MS)」と題され、ユーザー記憶する詳細な参加報告が記されている 14。

2.2. 決定的な繋がり:「マークスクール」と教官ピート

重要なのは高橋氏が参加した「マークスクールMS)」が、1986年に閉鎖されたキャンパーアラバマ学校のものではないという点である調査によれば、この学校は、フランクキャンパーの元アシスタント教官であった「ピート」という人物が新たに設立した「後継」の学校であったことが特定されている 2。この事実は、毛利元貞氏のWikipediaページの脚注において、高橋自身の著書『USサバイバルスクール』を典拠として明記されている。「スペシャルアサルトスクール」とも呼ばれたこの後継学校は、ミシシッピ州拠点を置いていた 2。

この事実関係を整理することで、ご質問者の記憶の謎が解ける。記憶機能的には正しく、しかキャンパーという著名な名前と、実際に日本人が報告した学校とを混同していたのである。その報告は、キャンパー弟子運営し、キャンパーを中心としたカタログを構築していた並木書房から出版された、「キャンパースタイル」の傭兵学校に関するものであった。つまり、ご質問者の記憶の核心は正しく、その背景には直接的な血脈存在していた。1990年当時の読者にとって、キャンパー本人の学校と、その直系の後継者運営する学校との区別些細なものであり、体験の「精神」はキャンパー遺産のものの延長線上にあったのである

2.3. 並行する物語日本人教官毛利元貞

この物語には、もう一人の重要日本人が登場する。1964年まれ毛利元貞氏である 2。彼もまた落合信彦の『傭兵部隊』に触発され、より実践的な経験を求めて自衛隊、そしてフランス外人部隊へと進んだが、いずれも脱走している 2。

彼の探求は、アメリカピート運営するミシシッピ州の「スペシャルアサルトスクール」へとたどり着く。しかし、彼は参加者としてではなく、その卓越した技能を認められ、同校の「教官」となった 2。1991年並木書房は彼の体験をまとめた『傭兵修行世界冒険を求めて』を出版した 15。この本は、ジャーナリスト的な参加者として訪れた高橋氏の視点とは対照的に、組織スタッフとして完全に内部に溶け込んだ日本人視点から描かれた、ユニークで並行する報告となっている。

高橋氏と毛利氏の物語は、このアメリカサブカルチャーに対する日本人の二つの異なる関与の形を象徴している。高橋氏は、体験し、記録することを目的とした「観察者・記録者」であり、その役割本質的にジャーナリスティックであった 14。一方、毛利氏は、その世界を報告するだけでなく、自ら生きることを目指した「実践者・求道者」であり、その目標プロフェッショナルになることであった 2。並木書房がほぼ同時期に両者の著作出版したことは、同社が、体験談を読んで楽しみたい「 armchair enthusiast(安楽椅子探偵)」層(高橋の読者)と、自らもそうなりたいと夢見る層(毛利の読者)の両方を読者層として認識していたことを示唆している。二人の本は、日本の「傭兵ブーム」が内包するファンタジーの全スペクトラムに応えるものであった。

表1:フランクキャンパー周辺の主要な日本出版物

書籍タイトル(日本語)

英語翻訳原題

著者/翻訳者

出版社

関連性

ザ・マーセナリー傭兵たちの世界

Merc: The Professional

フランクキャンパー (著),高橋和弘 (訳)

並木書房

1990

キャンパー自身傭兵としてのキャリアを語り、日本での彼のペルソナ確立した 9。

ザ・ラープ 長距離偵察部隊

LRRP: The Professional

フランクキャンパー (著),高橋和弘 (訳)

並木書房

1990

キャンパーベトナム戦争回顧録日本の読者に対して彼の軍事的<

Permalink |記事への反応(6) | 14:52

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2025-06-12

歩道を6人の女性が通せんぼしてた

6人が横に並んで歩ける、割と広い歩道だ。夕方仕事帰りのビジネスパーソンたちが駅への道のりを急いでいた

その歩道を6人の女性が横並びで歩き、塞いでいた。歩みが牛のように遅いので、その女性たちの後ろに大量の人が詰まり長蛇の列ができていた。対面から歩いてきた人は、身体を横に向けて紙のように薄くなり壁に張り付くことで衝突を免れた(6人は全く歩くペースを変えず直進した)

恐ろしいのは、それが6人組ではなく2人組×3らしかたことだ。年齢や服装雰囲気が2人ごとに異なっていたので、たまたま6人組の中で2人ずつ会話していた等ではなく、×3で間違いないと思われる

なぜ、

別々の集団が、

ぴったり速度を合わせて、

横並びになって道を塞ぐようなことになるのか?

3組のうちのひとつでも、わずかに速度を緩めて前後に並べば、後ろに長蛇の列ができることもなく、対面の人が壁に張り付いて服を汚すこともなかったのに?

まり性差を云々することは好きではないが、これは男性集団ではまず発生しない現象だ。女性特有のアルゴリズムが何かあるのだ。マジでなんなの。謎の解明が待たれる

Permalink |記事への反応(1) | 19:49

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2025-06-01

ニッチな専門がある人むけの就活戦略

なぜ「ふつう就活」では難しいのか

新卒一括採用は、総合職として採用されることが多いため、特殊な専門を持つ人材では、以下の問題をかかえている。

そんな時、稀なケースではあるが、キャリア採用の枠を新卒で受ける道を検討してみるのも良いかもしれない。

ぼく自身、そのルート現在会社入社して、そこそこ幸せにやってる。やりがいと、給与面や余暇バランスがとれたいい塩梅仕事で、結果的ふつう就活するよりは良かったなと感じた。

なので「レアケース」な就活の一例として、似たような境遇誰かのために、ぼくがたどってきた変な道のりを記しておく。

ぼくという人間の背景

ぼくはこれまで、バイオインフォマティックスという分野で研究を続けてきた。

Bioinformaticsの字のごとく、情報生命系の融合分野である。そこで学んだことはたくさんあるけど、ニッチだ。例えばヒトの遺伝子情報ってFastqっていう謎の拡張子表現されて、数Gバイトテキストで収まる、とか。

学部時代は、研究室でヘルスケア系のデータ分析アルバイトをしていた。そこでデータサイエンスの基礎は築けていたと思う。

あとは、Erlangという関数型言語分散処理のフレームワークを作るベンチャーでのアルバイト経験もあったっけな。これは、マチアプで知り合った女の子留学したいというので、留学経験のある先輩Aに会わせたところ、その友人Bを介して紹介されたという不思議な縁だった。

恋は実らなかったけれど、面白い巡り合わせだった。ちなみに、その言語はもう全く書けない、、

学歴としては、W大学卒業後、某国立大学の修士課程を修了している。

就活の苦戦と転機

就職活動では、競技プログラミングで水色にぎり届かないくらいの緑になったり、応用情報技術者試験を取得したりと、武器は整えたつもりだった。

しかし、「就活お見合いだ」という本質を見落としていたためか、正直なところ最初は苦戦した。

データサイエンティストエンジニアとして就活を進めてみる。技術質問に答えても、生物系の研究を話すと「さすがにもっと違うところあるんじゃない?」と面接から遠慮されてしまい、ことごとく有名な企業とはマッチしなかった。

一方で製薬系の企業に行くと、エンジニア的な部分がどうも仕事内容とマッチしなかった。バイオ知識はある程度あったが、研究は薬に直接関連しているようなものではなかったし。

まり中途半端にどちらもできてしまうが故に、どちらからもフラれるという悲しい状況に陥ってしまったのだ。

「じゃあ、両方必要としているところがあればいいじゃないか」——そう考え、会社ではなく「仕事内容」で探し始めた。LinkedInで、自分研究分野に関係がありそうなキーワードを片っ端から打ち込んで検索する日々。

すると、とある会社SNP一塩基多型)に関連したプロジェクト募集を見つけた。大学院卒以上が条件で、求められるスキルアルバイト研究でほぼ身につけていたため、「これはいけるかも?」と直感。かなり興味があったので、フラれることを前提にダメ元でアタックしてみることに。

コーディングテストはなんとかクリア。一次面接を経て、あとは通常とは異なる採用経路だったり、面接英語だったりして大変だったが、気がついたら内定を掴むことができた。

その後のキャリアと、風に吹かれること。

そのプロジェクトアサインされ、半年ほど業務に携わった後、取引先の内部でのイザコザに巻き込まれて、プロジェクトはなんと消滅してしまった。そのために会社を選んだのにもかかわらず!笑

コロナ禍だったし、ひとりぼっちの在宅勤務で「俺は……クビか?」と強い不安に襲われて、ベッドでうなされていたっけ。

ぼくは別のプロジェクトアサインされることになった。それは、「強化学習を使った推薦アルゴリズム」のチーム。学んだことがない領域だったけど、いいことも沢山あった。

新卒でほぼ一人でプロジェクトを抱えていたピン芸人みたいだった時期と比べ、指導してくれるテックリードもいたし、社内ではそのプロジェクト重要度が高かった。それは本当によかった。いい位置にいれている、ということのよさを、ぼくは数年働いたうちに何度も痛感したから。

その後、メンターをはじめとする様々な人が入れ替わったが、結局その分野の仕事に約5年間携わることになった。

もう、バイオインフォマティックスを研究としてやっていた期間とほぼ同じくらいの長さだ。この分野に転向してからも、小さな論文をなんとか書くことができ、キャリア的にはもうそちらが専門になってしまった。

全く後悔がないと言えば嘘になるが、人生とはそんなものだろうと割り切っているつもりだ。学生時代の専門をそのまま続けている人など、ごく稀だろう。半分くらいは専門が繋がっているのだから、きっとまだ幸せなのだろう、と自分に言い聞かせている。

自分がいきたい方向に突き進むんじゃなくて、風にまかせてみるのも、また人生選択ひとつなのかもしれない。乗っていくうちに、風に乗るのが好きになっていくこともある。

最後

今振り返ると、ぼくが応募した年にしか、その部署バイオ関連の募集はなかった。一年遅くても、早くてもだめ。巡り合わせがよかった。

そんな幸運を掴めたのも、思い切ってLinkedIn募集を眺めてみる、という蛮行を起こせたからだと思う。

からこそ、ニッチ専門性を持つ人には、一般的新卒としての就職活動に加えて、思い切って「ヘンな就活」をしてみるのも良いのかもしれない、と伝えたい。

Permalink |記事への反応(1) | 00:35

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2025-05-12

漫画メダリスト」が腐女子バカカプに荒らされているので、未読勢に正しい情報を知ってもらいたい

GW中に腐女子によるバカカプが話題となっていたため、ずっとどこかで叫ぼうと思いながら我慢していたことを、この場を借りて叫ぼうと思う。

漫画メダリスト」が、「よだつか/つかよだ」というバカカプBL推している腐女子によって荒らされている。

その影響が実害を伴いはじめたため、主にまだ「メダリスト」を読んでいない人に向けて、この素晴らしい作品が誤解されたくない一心で現状とそれに対する個人的な心情を書き綴らせていただく。

なお、これを書いているオタクは「おれは正当な読者原作読んでねえだろってバカカプが嫌いだった」という態度でいるため、この時点で嫌な予感がした人はブラウザバックしていただきたい。

トピックは以下の通りだ。

①誤解を払拭するための「メダリスト解説

https://anond.hatelabo.jp/20250512013446

②「よだつか/つかよだ」はなぜバカカプなのか

(当エントリー)

③X(旧Twitter)での住み分け問題

https://anond.hatelabo.jp/20250512014700

どうしても字数制限内に抑えきれなかったため、複数エントリーに分けて投稿させてもらう。

こちらは②トピック目のエントリーである

②「よだつか/つかよだ」はなぜバカカプなのか

本題は前トピックなので消化試合じみているのだが、ここからは既に腐女子によって変な先入観を植えつけられた人向けの話題だ。

カプの受動喫煙量が多くなりがちな現状において、「メダリスト」に対する誤解を解くには必要なので書かせていただく。

バカカプなのに、本当に驚くほど謎に流行ってる。

ジャンル腐女子でも、ムキムキで金髪の男と細身で黒髪の男のBLを日々どこかで見かけているのではないだろうか。それこそがメダリスト荒らしているバカカプである

(純粋FAいいねしただけでもおすすめタブにこのバカカプBLを表示するXのポンコツっぷりも酷いが、これは次のトピックで語る。)

はじめに言っておきたいが、「どんなカプも幻覚なんだからバカカプとか無いでしょ」という言い訳無意味だ。

そもそも「どんなカプも幻覚」というのは、幻覚からこそ作品解釈に持ち込んだりさも公式かのように振る舞ってはいけないと言う自戒のための言葉であり、バカカプの免罪符ではない。

まず最低限の情報を伝えると、この二人、現在53話まで連載されている中で直接会ったのは2話のみである

(そして驚くべきことに二回会った中でもお互いの名前を呼ぶことすら一度もない。司の方は他の人間との会話や心の中で夜鷹純という名を出したことはあるが、夜鷹の方はマジで名前を出したことすら一度もない。)

一度目は、偶然いのり&司と夜鷹が出会った際に、光に勝ちたいと豪語するいのりを夜鷹が無慈悲否定し、それに怒った司が宣戦布告した場面。

(ここでいのりを否定した夜鷹の言動は驚くほど的確に司の地雷を踏んでいる。)

そして二度目は、慎一郎が夜鷹との親友同士の夜のスケーティングに流れで司を招いたところ、以前の司の宣戦布告を真に受けていなかった夜鷹が司にアイスショーキャストオーディションへ行くことを勧めてきたため、改めていのりのコーチとして宣戦布告した場面。

ちなみに、ここで司は憧れの選手だったはずの夜鷹に対し「めちゃくちゃ性格が悪いんじゃないか?」と心の中で言うほど好感度が下がっている。自身の新しい夢であるいのりに対し二度も否定をされているので当然の反応だが、夜鷹目線だと最強の自分が育てている最強の選手たる光が勝つ、だから君の教え子の夢は叶わないと言うのもまた当然なので、平行線である

(普通にネタバレなのであまり言いたくないが)その後司が敗北すると夜鷹云々よりいのりを勝たせられなかった不甲斐なさが全面に出し、(かなり後に判明するが)夜鷹の方も「もう飽きた」と興味を無くしており、コーチ同士のライバル関係と言えるような状態はあっさりと消えている。

(コーチ同士でのこれを引っ張ったところで選手を通した代理戦争しかなり得ず、やりすぎると選手軽視と捉えられかねない表現にもなりそうなので当然といえば当然かもしれない。)

対する弟子はと言うと、いのりは敗北から半年ぶりに光の顔を見ただけで尋常ではない悔しがり方をし、その顔を見た光はいのりの闘志が強く残っていることを喜びキラキラ笑顔が止まらない様子であった。

ごらん、オタク。これが本当のクソデカ感情だよ。

司と夜鷹の関係性については作中の事実を並べるとご覧の通りである

司は蛇崩との方がよっぽど競い合ったり時に協力したり世話になったりと縁があるし、

夜鷹は慎一郎との無二の親友(公式で慎一郎の妻のエイヴァが嫉妬するほどの仲である)というのが強すぎる。

さらなるバカ要素を付け加えると、Xで大多数の腐女子が宣っているよだつかよだの根拠が全くの嘘まみれなのである

不快バカカプを漁るような自傷趣味は無いため事故的に遭遇したポストのみを根拠とさせていただく。

「夜鷹は司の才能を特別に認めている!脳を焼かれてる!これはキテる!」といったものが頻出したので、多分これが腐女子の中でメジャーな説なのだろう。

ちなみに夜鷹は司の才能を認めてなどおらず、そのことは作中で明言されている。

宣戦布告二回目が発生したscore22で、

慎一郎が司に対し「すごく才能のある方だ」と発言したのに対し、

明確に、「そうは言えない」「限られた時間の中で証明できなければないのと同じだ」と明確に否定している。

そう、腐女子の言うこのカプの根拠は真っ赤なウソなのである

一方でここは誤読してしまうのも理解できる。

夜鷹は全日本選手権で見かけた記憶と目前でのジャンプ練習を経て、司の能力理解したのか「君は自分に希少な能力があることを自覚している」と発言しているのだ。

(その後ご丁寧に「褒め言葉じゃない」と釘を刺しているが)

加えて、後のscore39で司が夜鷹のこの発言を反芻する際に、「希少な"才能"があること」と歪めてしまっているのだ。

こういう描写をされると、勘違いしてしまうのもしょうがいかもしれない。頻繁に原作を読み返す読者でなければ気づけなさそうではある。二次創作するのに読み返さないのか?という疑問は残るが。

(それにしても、光に「同じ種類」と分析された司が光同様「信頼できない語り手属性を持っているのは面白い。司の場合過去の後悔から「才能」という言葉に囚われている節があるのが原因だろうが)

このように、なぜか夜鷹が司を認めている、なんなら入れ込んでいるという妄想に取り憑かれ拡散するオタクがあまりにも多い。

このバイアスの異常性がとてもよく現れているのが、下記リンクにある某掲示板の1スレだ。

(現在単行本未収録のscore51の内容に触れたスレのため、ネタバレを踏みたくない方はスルーしていただきたい。)

https://bbs.animanch.com/board/4596936/

おそらく腐女子と思われるスレ主がバイアスまみれの意見提示したため、当然のように確かな作中描写をもってして否定された一幕が伺える。

当時このスレ発見したときは、原作をまともに読んでいる人間の目にはちゃんとこれらは異常に映るんだなという安堵を得たため非常に印象に残っている。

(とはいえバカカプ腐女子流入が発生したのは事実であり、以降はこの板もあまり覗かなくなってしまった。)

そして世に蔓延るは、オタクがよくやる悪い二次創作オンパレードだ。

攻めの変態化、セコム化、受けの過剰age、加えてオメガバースかいオタクの性欲にまみれた、関係捏造のための伝家の宝刀・・・

原作根拠のないバカカプによくあるやつである。好きな作品でやられるとこうも嫌なものなのかと悲しく思った。

しかしここで、この怪文書を生み出すに至る最上級の怒りを抱かせた概念に遭遇する。

師弟if。夜鷹と司の。

絶句。なんだこれは。

まるで「どうすれば最大限メダリストという漫画冒涜できるか」を三日三晩考えた末に出てくるような概念ではないか

さすがに正気を疑う。この作品での師弟の繋がりとは運命であり特別であり、それぞれにとっての救いなのだ

それを無いものとした上に、よりによって司と夜鷹!?

原作での師弟関係否定するような二次創作が何を意味するか、原作を読んだ人、あるい拙文で伝えたかたことを読み取っていただけた方には理解してもらえるであろう。

懇切丁寧に、そして明確な信念を持って真摯に描かれたコーチ選手物語が大きな魅力の一つとなっているこの漫画においては、これ以上の冒涜はない。

オタク国語の成績がいいのだけが取り柄ではなかったのか?読解力と呼ぶのも憚られるほどの当然の作品解釈すらできないのか。それとも原作なんて妄想のエサでしかないという不誠実極まりない態度で二次創作をやっているのか。いずれにせよ最悪である

※ここ以降は単行本未収録の話までしっかり触れるので、好奇心でここまで読んでくださった原作未読勢はいよいよ戻って原作を読んでほしい。※

※これだけは覚えて帰ってほしい。メダリストについて言及するアカウントを見つけても、それがプロフに「よだつか/つかよだ/🦅☀️/☀️🦅」などの文字列があった場合、そのツイート内容は真に受けないでほしい。メダリスト腐女子のはなしは信じるな。※

師弟ifが最悪の原作冒涜であるのに加えて、組み合わせも最悪である

司と夜鷹のコーチとしての方向性は対比され描かれる、平行線思想である。それぞれの名前に準えて表現するならまさに昼と夜。太陽が姿を現す限り夜は存在せず、夜の中に太陽存在することもまたあり得ないのだ。

もろに最新score53の内容に触れてしまうが、司が目指すコーチとはかつての司少年出会たかったコーチだ。

それは、始めるのが遅いからと夢を否定せず、氷の上にしがみつく術を示してくれるコーチバカみたいに夢を目指す理由として、才能を保証してくれるコーチである

これまでで書いた通り、夜鷹はかつての司少年と同じ境遇のいのりを、始めるのが遅かっただけの天才を前に直接夢を否定する言葉を放った。加えて、夜鷹の指導方法は温かな励ましなどは一切ない。明らかな出遅れの上クラブに入りもせず才能があるか教えてほしいなんて言う司少年が夜鷹と対峙したところでいのりと同じ目に遭うのは明白だ。

絶対にうまくいかい組み合わせにも程がある。嫌がらせか?原作のものだけじゃなくキャラに対しても追い討ちで嫌がらせしたいのか?

司が師匠パターンのものもあるようだが、そうなるともうめちゃくちゃである。まず何を見てスケートを始めることになったんだ司は。

本当に、同じ漫画を読んだ人間妄想とは思えない代物であるしかし悍ましいことに、このような原作冒涜一定の人気を得て複数人の手によって生み出されているのが、メダリスト蔓延るよだつか/つかよだの腐女子という集団である

夜鷹の口数が少ないのをいいことに感情捏造し、ifやパロで関係性を捏造する。

作中での明確な発言すら捻じ曲げる。

もはやそこにあるのは捏造のみである。ifやパロにしても、大体流行るのは生存ifやら物騒な世界舞台にした原作での学園パロで、そこにはキャラクターに幸せになってほしいという愛が少なから存在しているものだが、よだつか/つかよだで蔓延っている師弟ifは原作愛など皆無の冒涜だ。

このカプがバカカプでないなら一体何だと言うのだろう。

Permalink |記事への反応(3) | 01:39

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