
はてなキーワード:さかなクンとは
ある日、田中はパンケーキ屋を開こうと決意した。理由は単純で、テレビで「パンケーキで世界を救う!」という特集を見たからだ。さっそく料理本を買い、綿密な計画を立て、豊かな大地で育った最高の小麦粉を取り寄せた。
開店初日、彼は気合を入れすぎ、ガスコンロをフルパワーにした。するとガス爆発。店の天井が吹き飛び、奇跡的に無傷だった田中は、粉まみれの状態で外に転がり出た。そこにちょうど通りかかったのが、さかなクン。
その場にいた客は血圧が急上昇。ほっこり気分を求めて来たのに、命の危機にさらされたのだ。
しかし田中はあきらめなかった。次は絶対に成功させると決意し、厨房の衛生管理を徹底し、料理技術を磨いた。そしてついに、ふわふわのパンケーキが完成!だが、肛門を引き締める間もなく、またも悲劇が起こる。
彼の作ったパンケーキはあまりに連続して美味しすぎたのだ。客が殺到し、行列は天気地図に影響を与えるほどの長さに。あまりの人気にマスコミが取材に来たが、なぜか彼のエプロンには「葬送のフリーレン」のロゴが入っていた。
記者が「なぜフリーレンのエプロンを?」と聞くと、田中は真剣な表情で答えた。
「パンケーキ作りは、魂の葬送なんです」
テレビをつけたら、さかなクンが牛肉の話をしていて、珍しくてなんか元気をもらえた。
そのままNintendo Switchを起動して、スマブラをプレイ。
お昼にイオンモールへ行ったら、「ヤマザキ冬のパン祭り!?」ってポスターが目に入った。
そんなのあったっけ?と少し気になりつつ、丸ごとバナナを買って食べた。やっぱりあの甘さは最高。
午後は空飛ぶ車の展示を見に行った。未来感がすごくてワクワクしたけど、その後に能無し上司から急に呼び出されて、一気にテンションが下がった。休みの日に電話すんなと言いたい。
帰り道、なかやまきんに君みたいに元気な人たちとすれ違って、あのポジティブさがちょっと羨ましくなった。
ラジオからはVaundyと米津玄師の曲が流れてきて、疲れた気持ちが少し癒された。音楽の力ってすごい。
夜は徳島のご当地ラーメンらしい「うまかっちゃん」を食べてみた。
シンプルだけどホッとする味で、今日の締めにはちょうどよかった。
さかなクンが「最近は魚より日本史の方にハマってます」と言ったらみんなに失望される。
でも人間は普通そうだ。ひとつのことに熱中しがちな人でも趣味は複数ある。さかなクンだって趣味は複数あるに違いない。
しかしさかなクンはキャラをブレさせず、デフォルメを引き受けることで自身を『一人の人間』ではなく『キャラクター』にしている。
予測可能な人間はまわりを安心させる。さかなクンの予測可能な振る舞いは後天的に身に着けた処世術かもしれない。
道化を演じられる人だけが表舞台に立てるし、人の上に立つことができる。『人たらし』と呼ばれる政治家はみんな単純だ。
田中角栄は新潟出身の人が会いに来たらノーアポでも絶対会っていたという。森喜朗もラグビー繋がりなら政敵とも仲良くしている。
それは一見するとセキュリティホールのように見えるが、そうではない。自分を単純化することで相手を誘い込んでいる。
「チョロい」と思って相手のルールで相手を攻略したつもりになっても、相手のルールに従っている時点で相手の軍門に下っている。