A. 直近の展望レポートでは、「消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、米などの食料品価格上昇の影響が減衰していくもとで、来年度前半にかけて、2%を下回る水準までプラス幅を縮小していくと考えられる。この間、消費者物価の基調的な上昇率は、成長ペースの影響などを受けて伸び悩むことが見込まれる。その後は、成長率が高まるもとで人手不足感が強まり、中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、基調的な物価上昇率と消費者物価(除く生鮮食品)の上昇率はともに徐々に高まっていくと予想」となっている。ただ、「中長期的な予想物価上昇率が上昇」が本当に実現するかが問題で、人口減少が続く中、長期停滞の再来の可能性は否定できないようにも思われる。この点は(日本に限らず先進国について)サマーズとブランシャールで意見が分かれたところである(cf. 長期停滞は終わらない - himaginary’s diary、サマーズ対ブランシャール:今後の金利を巡る議論 - himaginary’s diary)。また、クルーグマンが、流動性の罠が例外的な事態ではなく常態となるという、1998年のIt’s Baaack論文で想定していなかった状況として懸念したところである(cf.20年後のIt’s Baaack・その4 - himaginary’s diary)。長期停滞の再来の可能性についてサマーズとブランシャールのどちらが正しいか、ないし、クルーグマンの懸念が当たるか否かは、現段階では確言するのは難しいのではないか。
https://himaginary.hatenablog.com/entry/20260101/Japanese_economy_personal_understanding 新年を迎えたからというわけでもないが、何となくこの辺りで自分の日本経済に対する理解をまとめておきたくなった...
Q. 日本の生産性はなぜ低いのか? A. これについては様々に議論されており、おそらくそのどれもが一因になっているのであろう。思い付くままに挙げると: 戦後の高度成長をもたらし...
Q. 生産性を高めるためにどうすれば良いか? A. クルーグマンはかつて「クル-グマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫 ク 17-2)」などで、「(Productivity isn't everything, but, in the long run, it is alm...
Q. 為替相場と日本経済低迷の関係は? A. デフレは円高につながったと考えられる*6。円高が進んだ時代は、消費者の海外製品に対する購買力が高く、また、ドル建てGDPが大きくなること...
Q. アベノミクスの評価は? A. ゼロ金利制約に非伝統的金融政策で対応しようとした、という点でアベノミクス(クルーグマン流に言えばクロダノミクス)は海外の主流派経済学の知見に...
Q. 今後の日本のインフレはどうなるか? A. 直近の展望レポートでは、「消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、米などの食料品価格上昇の影響が減衰していくもとで、来年度前半にか...
Q. 財政政策はどうあるべきか、ないし、財政赤字や国の債務はどうすべきか? A. 個人的には、その問題はHDDレコーダーの残り時間が一つの比喩になるのではないかと考えている。見るか...
1:cf. himaginaryのブックマーク / 2010年10月18日 - はてなブックマーク。 2:なお、そこで示したグラフでは、総人口が減少し始める前に名目GDPが低迷している。これについては、人口減少とい...
5:こちらのツイートなどで指摘されているように、その点については、日本の大学法人化以降の傾向も一つの有力なエビデンスとなり得る可能性を秘めているように思われる。もしそれが...
8:こうした履歴効果の悪影響が強く残るという点でも太平洋戦争に類似していると言える。当時の日本のアジア各国への行状が未だに尾を引き、未だに国益を損ねていることは、中国が折...
11:The Return of Depression Economics (1999)では「The truth is that the world economy poses more dangers than we had imagined. Problems we thought we knew how to cure have once again become intractable, like temporarily suppressed bacteria that eve...
12:確かにETF購入のように後処理に非常に長期を要する政策もあるが、リフレ政策の結果、経済が成長を取り戻して株価が上昇するならば、その後処理がもたらすのはキャピタルゲインの...
14:ただし、アベノミクスが金融政策以外については物足りなかった、というのはアベノミクスを支持する人の多くも認めるところではある。 15:cf. 経済学者の聖杯 - himaginary’s diary、バロ...