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2025-12-25

映画】search/サーチを見た

増田セレクションの一作として見た。ギミックミステリとしてよくできてて普通に面白かった。77点。

 

娘が行方不明になった父親PC上のあらゆる情報を頼りに娘の行方を追う話。

 

すべてがPCモニタ上で展開される映画として有名になった作品なので見てはないけどそういう映画あったらしいねって知ってる人はけっこういるんじゃないかな。

ある意味で言えば変型ファウンドフッテージというか変型POV(そもそもPoint ofViewの略だから一人称視点に限らないのではないかという云々)というかそういう作品特殊視点に固定して行われる作品なので、その他の類型作品のように「これはどういう視点?」というのがちょいちょいあるのが気にはなった。

一番は主人公のキムが頻繁にFaceTime(ビデオ通話)の待ち受け画面を出し続けていること。待ち受けを出しているとwebカメラが起動してキムの様子を映し出すことができるので、キムがPC外で誰かと電話してるときはだいたい常にFaceTimeが起動してその様子をPC上に映し出している。さーーーーっすがに不自然かな。まぁ、そうしないと話が進まないのはわかるけども。

後はまぁこれもPOVものあるあるなんだけど、実際にそうは動いてないやろっていうのをデフォルメして表現する必要があるのがちょっと気になる。今作だと妙にぬるぅ~っと動くマウスカーソルとか。まぁ普通人間が動かす速さで(しかもキムはIT系エンジニアっぽい)カーソル動かしたら何してるかわからんわからんってなるのもわかるけども。目標に向けて一直線にぬるぅ~って動くのちょっと気になった。あと異常に解像度が高いバキバキフォント

 

という細かい揚げ足取りはおいておいて。

頻繁に出てくる親子のチャットのやり取りでばーっと書いた後に送信前にちょっと待って消して書き直したり、「!」を「.」に置き換えたりという心理的葛藤が非常にわかやす表現されていて、まぁこれはこういう作品じゃないと難しいよなと思った。もろちん、普通作品でもSNS入力シーンをポップアップして表現するとかもあるけどどうしても「葛藤表現するために入れております」感が否めないし。

映像媒体というものはどうしても「出力」がメインになっちゃうけど、二次元――漫画小説はそこに至るまでの過程を描くのが得意な媒体なのでその両取りが割とうまいことで来てたかな。

冒頭、PC上の思い出のアルバム形式で娘が生まれから妻に超重病が発覚して~てのが映像写真が次々映し出されて、カレンダー上にママ退院日→だいぶ先に変更される→消されるで死を表現するっていうやるやん……って演出があるんだけど、なんか普通にしんみりしちゃった。しかちゃんとこの出来事事件に強くかかわっているのもマル。

この辺はもう完全に現代SNSモノのスタンダードだけど行方不明になった近しい人物を追いかけていったら実は自分が知っているのはあまり氷山の一角だった問題も最終的に前述の母の死と絡めたオチがつくのもよい。あと登場人物がまたクズばっかり。

あとは最初まっさらだったデスクトップ画面が事件が発生し事態が混迷を極めるほどにいろんなファイルフォルダでぐちゃぐちゃに散らかっていくことでキムの心の中を表現してるんやろな。ニクい演出やなと思ったり。

キムの娘が行方不明になった当初、SNSから彼女の友人と思われる人物に片っ端から当たっていくんだけどみんな「友人っていうか知り合い?」「ランチはずっと一人で食べてた」「頭いいか勉強会に誘っただけ」と邪険にあしらわれるんだけど、事件が公になって報道が始まるとこぞってSNSインタビューで「私は彼女友達で~」と同情イイネ狙いムーブを連発したり、時間が経つにつれてSNS上に「親が殺したのでは?」という投稿が増えていったりと、ギミックと扱おうとしているテーマの連結も強くてよい。

犯人捜しミステリの部分もやや強引で偶然に頼りすぎている部分はあるものの、論理的整合性としては非常によくできていてちゃんとヒントも提示されていてフェアプレイ精神を感じる。初登場シーンで感じた違和感ままの人物犯人なんだけど、なぜそうなのかは正しく提示されるので分かったときちゃん気持ちよかった。

 

ただァ↑↑

犯人最初事件を取り次いだ捜査官(の息子)で、彼女事件をややこしくしたのは息子を庇うためだったんだけど、こいつ途中でキムを励ますために「うちの息子が嘘つきで近所中にうちの母親警官寄付集めをしてるってウソついて金騙し取ってたんだよね、子供って自分が思うのとは違う顔を持ってるものよ。まぁ私はそのウソを認めずに息子を庇ったんだけどさ」とか言うんだけどさァ!

一生懸命自分の息子の事件――しか殺人事件を隠ぺいしようとしている母親が、被害者父親にそんな話するか?普通心理としては息子――犯人の話なんか口が裂けても出したくないし、自分が息子の罪を隠ぺいすることを厭わない人間って表明するわけないと思うんやが。その時点では何も思わんかったけど犯人がわかってから思い返したらこのシーンはマジでドン引き。ここだけは絶対おかしいと思う。

あと最後に娘が生きてる展開は正直しょうもないなって思っちゃった。

 

ただ、娘の行方不明の謎にSNS時代の"知らない身内"、ネット上の承認欲求と悪意、生配信サイトの危なさといった社会派要素を過不足なく詰め込んだ映画として強度が非常に高い一本だったと思う。

面白ギミック面白シナリオの両方が楽しめるのでオススメオススメしてくれた増田ありがとう

Permalink |記事への反応(1) | 09:32

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