小説の新人賞に応募する人たちを「公募勢」と呼ぶが、公募勢から見たAIの現状をリポートする。
公募勢は自分で小説を書きたい人たちなので、執筆にAIを使う人はあまりいない。
そもそも今のAIだと凡庸だがちゃんとまとまった作品を出力することができる。
だが、そういう作品は新人賞では一次落ちになるので、執筆にAIを使うのは今のところ、あまり有効ではない。
自分では分からないし、普通の公募勢には、プロの物書きの友人とかもいないから、的確なアドバイスがもらえない。
でも、そんな作品でもあっさり一次落ちしたりする。
あるいは、新人賞受賞作とか芥川賞の作品とか、プロの作品とかをAIに読み込ませてみても、
どれもAIは絶賛するし、点数をつけさせても、点数に差はほとんどでない。
さらに公募勢の作品に点数をつけてもらっても、上記プロ作品と同じような点数になる。
現状のAIでは、新人賞に応募する作品をAIで創ることはできる。
しかし、新人賞の選考(応募作を最初に読んでふるいにかける下読み)にAIは使えない。
新人賞応募作をAIで作らせる人は増えていくだろうから、応募点数も増えるだろう。