私たちは、だれもが当たり前に生きられる日本を、次の時代に引き渡さなければなりません。
そこで政府は暮らしの基盤である重要8項目をユニバーサル・ベーシック・サービス(UBS)として保障していきます。
海外の研究機関も、UBSを必要に応じ無償で利用できる公共サービスの集合と定義しており、私たちはこれを日本の実情に合わせて前進させます。
日本はすでに、世界に誇る基盤を持っています。1961年に確立した国民皆保険、そして無償の義務教育です。
これらは、世代を超えて日本の力になってきました。私たちはこの土台を、令和の現実に合わせて“広げ、深め、つなげる”。それが本方針です。
・国民栄養保障を掲げ、子どもの食の機会格差をなくすため、学校・地域での食支援を恒常化。地場産品の活用と災害時供給網の冗長化を進めます。
・フードロス対策とフードバンクを地域ケアと一体化し、誰も取りこぼさない仕組みにします。
・空き家・公的不動産を活用した良質な公的賃貸の供給を拡大。入居までの行政手続きをワンストップ化します。
・住宅の断熱改修支援を強化し、災害・エネルギー価格変動に強い、住まいのレジリエンスを高めます。
・かかりつけ医機能と地域包括ケアを強化し、予防・未病に重点を移します。
・電子カルテの標準化と連携を前倒しし、オンライン診療・薬剤配送も含め、生活に寄り添う医療アクセスを整備します。日本の皆保険の強みを守りつつ、負担が障壁にならない設計を徹底します。
・義務教育の無償原則を堅持しつつ、教材・給食・移動など“学ぶための実費”の負担軽減を段階的に拡大します。
・高校・専門・大学・地域カレッジまで見通したリスキリング公共カタログを整備。誰もが職業と人生の節目で安心して学び直せるようにします。
・自治体と連携し、生活路線・医療や買い物へのアクセスを守る地域交通を基幹サービスとして位置づけます。需要応答型交通(DRT)やスクール・メディカル連携便を全国標準メニュー化します。
・運賃の一体決済とMaaSの公共版を整備し、高齢者・子育て世帯の移動障壁を下げます。
・通信をUBSの中核に据え、ユニバーサル・サービス制度の対象をブロードバンドへ拡充する法制を検討します。全国どこでも、手頃で安定した高速接続を当たり前にします。
・公共施設のWi-Fi整備、子ども・学び直し世帯へのベーシック接続の提供、災害時の非常通信の冗長化を進めます。※現行制度は主に加入電話・公衆電話・緊急通話を対象としており、これを時代に合わせて強化します。
・生活基礎エネルギーの価格安定枠組みを整備し、急激な価格変動から生活を守ります。
・断熱・高効率機器・再エネの地域導入を一体で進め、光熱費の構造的な低減とエネルギー自立度の向上を図ります。災害時には公共施設をエネルギーハブとして機能させます。
・待機や探し回りをなくすため、保育の受け皿拡大と利用調整のデジタル一元化を加速。病児保育・一時預かりを地域標準にします。
・介護は在宅・施設・医療の連携を強化し、ケア労働の処遇を底上げ。家族介護者(ケアラー)支援と休暇制度の実効性を高めます。
これは、国が最低限の土台をしっかり引き受けることで、民間の創造性と選択肢がいっそう花開き、地域と家庭の負担が軽くなり、子どもたちが未来を描けるようにする構想です。
医療と教育がそうであったように――使う時にためらわない公共の選択肢が、社会全体の活力を底上げしてきた事実を、私たちはすでに知っています。
これええやん 反論の余地ある?
自画自賛?