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2025-09-30

うちの会社にやってきた「できるエンジニア」がやばかった

3ヶ月前、うちの開発チームに新しいエンジニアがやってきた。佐々木仮名)、29歳。

経歴書を見た時点で、正直ビビった。

GitHubスター数がやばい

技術ブログ記事数もやばい

使える技術スタックが俺の3倍はある。

React、VueNext.jsTypeScriptGo、Rust、DockerKubernetes…もう何がなんだかわからない。

「また意識高い系が来たよ」

と同僚の田村仮名)がつぶやいた。

俺も同感だった。

案の定初日からすごかった。

レガシーコードを見て「これはちょっと…」みたいな顔をする。

技術選定の会議

モダン構成リファクタリングしませんか?」

提案してくる。

コードレビューでは容赦なくダメ出し

「このコンポーネント責任が多すぎますね」

「ここのエラーハンドリング、もう少し丁寧にやりましょう」

テストコード書きましょうよ」

うぜぇ。

俺たちがなんで汚いコードを書いているか知ってるのか?

毎日終電まで働いて、土日も障害対応で呼び出されて、

そんな中で何とか動くものを作ってるんだよ。

綺麗なコードなんて書いてる余裕ないんだよ。

でも、佐々木コードは確かにしかった。

読みやすくて、テストちゃんと書いてあって、

ドキュメント完璧

俺たちが1週間かけて実装する機能を、

3日で仕上げてくる。

しかった。

あいつ、前の会社どこだっけ?」

「確か、某有名Web企業らしいよ」

「やっぱりな。恵まれ環境にいたから、あんなことできるんだよ」

俺たちは佐々木を妬んでいた。

SIer出身の俺たちと、

最初からモダン環境にいた佐々木

スタートラインが違うんだから

勝負になるわけがない。

そう思っていた。

ところが先週、佐々木と飲みに行く機会があった。

酒が入って、だんだん本音を話すようになって、

そこで知った事実愕然とした。

佐々木は、元々文系出身プログラミング完全未経験者だった。

新卒で入った会社は、まさに俺たちと同じようなSIerJavaCOBOLレガシーシステムの保守をやっていた。

毎日終電、土日出勤当たり前。

技術負債まみれのクソコードと格闘する日々。

最初の3年間は地獄でした」と佐々木は言った。

でも、佐々木はそこで諦めなかった。

毎朝5時に起きて、出社前に2時間勉強

帰宅後も疲れていても1時間は必ずコードを書く。

土日は技術書を読み漁り、

オンライン講座を受講し、

個人開発を続けた。

「平日は合計3時間、土日は10時間以上勉強してました。それを4年間続けました」

4年間。毎日3時間。土日10時間

俺は計算した。

平日3時間×240日×4年+土日10時間×100日×4年

=6,880時間

7,000時間近く勉強していた。

最初転職活動100社受けて全部落ちました。でも諦めずに勉強を続けて、2回目の転職活動でようやく今のレベル会社に入れました」

俺は恥ずかしくなった。

佐々木を「恵まれ環境にいたから」と妬んでいたが、実際は俺たちと同じ、いやそれ以下のスタートラインから、血のにじむような努力で這い上がってきた人だった。

俺は何をしていた?

環境が悪い」

時間がない」

SIerから仕方ない」。

そう言い訳して、

家に帰ったらゲームして、

土日はYouTube見て、何も勉強しなかった。

佐々木と俺の差は、才能でも環境でもない。

努力の量だ。

「今からでも遅くないですよ」

佐々木は言った。

「一緒に勉強しませんか?朝活やってるんです」

恥ずかしかったけど、頷いた。

明日から佐々木朝活を始める。

毎朝1時間でもいい。変わりたい。

29歳。まだ間に合うよな?

Permalink |記事への反応(3) | 13:57

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