スマホの普及とともに、モバイルバッテリーは「必需品」となった。電車に乗れば誰かが充電ケーブルを伸ばしているし、コンビニには当たり前のようにモバイルバッテリーが売られている。
でも冷静に考えてみると、こんな不自然な光景は昔はなかった。ガラケー時代は電池が劣化してもカパッと裏蓋を開けて交換できた。予備電池を持ち歩く人もいたが、それは「旅行用の予備」くらいの意味合いだった。
ところが今や、スマホのバッテリーはユーザーが交換できない。交換するならメーカー修理、しかも数万円かかる。街の修理屋に持ち込んでも結局は数千円〜数万円。結果、ヘタった電池を抱えたまま使う人が大多数になった。
その延命策として普及したのが、モバイルバッテリーだ。安価で容量だけは大きい製品が爆発的に売れた。だがその裏で粗悪品による発火・火災事故が頻発している。つまり、本来はメーカーが内部で責任を持って管理すべきリチウムイオン電池のリスクを、外部アクセサリに丸投げした格好だ。
これでは「モバイルバッテリーに頼るしかない」方向へと消費者を追い込んでいる。
火を吹くのは粗悪モバイルバッテリーだが、その原因を作ったのは、着脱式バッテリーを切り捨てた大手メーカーの都合ではないか。ユーザーにとっては「スマホ本体が燃えるか、モバイルバッテリーが燃えるか」の二択を押し付けられているに等しい。
👦「やーいこいつ天声人語のまねっこしてんのー」
スマホのバッテリーを交換すると電波法違反になる、という通知を出した総務省が悪い ところで消防庁は総務省直属の機関だね