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< ■ |anond:20250912114636 >

2025-09-12

大河

彼はかつて選ばれた。

群衆の中で拳を掲げ、

敵を呪い約束を叫んだ。

「私は大地そのものだ」と。

その声は市場太鼓を震わせ、

その姿は広場を埋める椰子の影のごとく広がった。

だが声は灼ける炎のように荒れ、

その姿は熱帯の雲のように移ろった。

選びに敗れた日、

彼は沈黙を拒んだ。

「これは奪われたのだ、

から黎明を盗んだのだ」と。

彼は軍に呼びかけ、

刃の影に未来を隠そうとした。

幾千の人々が首都石畳を覆い、

窓は砕け、門は打ち破られ、

国の座は一瞬、嵐に沈んだ。

やがて裁きの座は言葉を下した。

「剣は選びに勝らず、

怒号は声に代わることはない」と。

彼は鉄の門に閉ざされ、

長き時を数えることとなった。

それでもなお叫んでいる。

「これは弾圧だ。裏切りだ」と。

そして大地は震えている。

声は裂け、心は二つに割れ

誰も黎明の方角を指せずにいる。

夜はなお深い。

揺らぐ大河岸辺で、

人々は光を待つのか、

それとも嵐を呼ぶのか。

Permalink |記事への反応(1) | 11:50

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記事への反応 -
  • 君が書いてるのちゃんと読んでるけど、毎回恐ろしくつまらないね 趣向を変えたほうが良いのかな~って思うよ(^O^)/

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