そしてこの無職引きこもりから立ち直りつつある27歳の青年を紹介し励ますNPO理事長のセリフが、すなわち 「パソコンの大先生だもんな」 だったのでした。 これはNPO広場のパソコンの不調をこともなげに直した青年への褒め言葉だったのですが、青年はこれに対し、それまで通りの無表情ながらも、その奥にかすかな照れ隠しの笑みが浮かんでいるように見えたと記事には書いてあります。
身内の冗談や軽口ならともかく、一般的には大の大人を 「○○の大先生」 や 「◯◯博士」 などと気安く呼ぶことは、慇懃無礼で逆に失礼にあたりほとんどありませんから、「子供相手ならともかく、完全に見下してバカにしてるんじゃないか」「こんな事言われても、ちっとも嬉しくないだろ」「いや、小中学の頃から引きこもりなら、そのレベルから改めてリハビリするしかないんじゃないのか」 などと、ネットの掲示板などで賛否さまざまに話題に。
またパソコンの不調とそれを直したとの記述も詳細がないため、どのくらい専門性があり高度な技術を要する処置だったのかわかりません (恐らく、パソコン素人のしょうもないトラブル を解決しただけなのだろう…との憶測を呼んでいました)。
しかしそれはそれとして、掲示板2ちゃんねる などの一部の利用者にとっても、ある意味で 「パソコンの大先生」 なる無理やりな褒め言葉を他人事と笑えない、思えない境遇にいることもあり、成句としてテンプレ 化。 その後しばらく他人への揶揄、罵倒として使われるようになりました。
こういう説明の上手さも「文才」だろうな
パソコンの大先生と呼んでくれるのは、家族だけだった。