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2025-08-05

転職活動】某自動車メーカーカジュアル面談で見た、日系企業の病

転職活動をしていると、時折、胸の躍るようなスカウトメールが届くことがある。

先日、まさにそんな一通が自分の元に届いた。差出人は、誰もが知る日本代表する巨大自動車メーカー、T社。

 

文面には、私の経歴に合わせた具体的なポジション名《XXXXソフト更新システムアーキテクチャ構築》が記され、「ぜひ一度弊社のご紹介の機会を」「100年に一度と言われる大きな転換期」といった熱意ある言葉が並んでいた。

 

これは期待できるかもしれない。そう思い、指定された日程で「カジュアル面談」に臨んだ。

 

迎えた「カジュアル面談」当日

面談は、採用事務局と名乗る人事担当者によって行われた。そこで担当者は以下の言葉を口にした。

 

選考はまず、書類選考から始めさせていただきますので、履歴書職務経歴書、および弊社指定自己紹介シートのご提出をお願いいたします」

一瞬、耳を疑った。レジュメを見た上で、わざわざ「ぜひお話を」とスカウトしてきたのはそちらではなかったかカジュアル面談とは、そうした選考プロセス合理化し、互いの理解を深める場ではないのか?

 

スカウトの文面から感じた「あなたに会いたい」という熱意はどこへやら。結局は他の一般応募者と全く同じスタートラインに立たされ、おまけに企業独自フォーマット書類作成という手間まで課される。そのあまり画一的一方的プロセスに、企業の「傲慢さ」を強く感じた。

 

質問タイムで露呈した「現場との温度差」

さらに落胆を感じたのは、質疑応答時間だった。

スカウト文面には「少数精鋭でスピード感を持って」との記載があった。ならば、その実態を知りたい。エンジニアとして当然気になるであろう点を幾つか尋ねてみた。

 

 

しかし、担当者の答えは、すべて同じだった。

 

「そのあたりは、一次面接現場の者にお尋ねください」

技術の話も、キャリアの話も、働き方の話も、何一つ答えることができない。このカジュアル面談は、一体何のために設定されたのだろうか。

 

採用担当者は、ただの「門番」であり、候補者現場ミスマッチを防ごうという気概は皆無らしかった。現場が本気で人材を欲しがっていても、入り口である人事の意識がこれでは、優秀な人材ほど愛想を尽かすだろう。

現場採用部門の激しい温度差と、部門間の連携の悪さが垣間見えた。

 

対照的だった、某外資系コンサル対応

同時期にスカウトを貰った某大手外資系コンサルティングファームの対応はT社と正反対と言って良いほど対照的だった。

 

そこは、カジュアル面談の冒頭でこう切り出した。

あなたレジュメの〇〇とXXというご経験に大変魅力を感じ、スカウトさせて頂きました。今回ご応募いただけるのであれば、書類選考免除とし、一次選考からご案内します。面接は計2回を予定しています」と。

 

候補者の経歴を読み込み、敬意を払い、時間を奪わないようプロセス合理化する。どちらが本気で人材を「獲得」しに来ているか、言うまでもない。

 

「名ばかりカジュアル面談から透けて見えた、構造的な病

今回のT社の対応は、単に「ハズレの担当者」だったという話ではない。これは、多くの日系大企業が抱える、根深構造的な病の顕れだと感じた。

 

 

「どうしてもT社に入りたい者や、大企業にしがみつきたい安定志向の者」以外は、この選考プロセス離脱してしまうだろう。

そして、そうした人材ばかりが集まった結果、変革のスピードは鈍化していく。まさに「日系企業の衰退の一端」を、採用最前線垣間見た気分だ。

 

今回は、選考の超初期段階でその企業リアル文化体感できた、ある意味有意義な「企業分析」だった。

 

現場からは以上です。

Permalink |記事への反応(1) | 09:07

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