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■淀君は関ヶ原の戦いへの道程で石田三成を支持したのはなぜ？

関ヶ原の戦いに至る道筋で、淀君（淀殿）が石田三成を明確に支持したという直接的な史料は少ないですが、状況証拠から、**結果的に石田三成が率いる西軍に豊臣家が擁立される形になり、淀君もそれを容認せざるを得なかった**という見方が強いです。

詳細としては以下の点が挙げられます。

**豊臣家の存続を第一に考えていた**:淀君は豊臣秀吉の側室であり、秀頼の生母として、豊臣家の安泰を最優先していました。徳川家康が力を増していく中で、豊臣家の立場が危うくなることを懸念していたのは確かです。

**家康との対立**:豊臣秀吉の死後、五大老筆頭である徳川家康が権力を強めていく動きは、豊臣家の権威を脅かすものでした。淀君も家康の行動に不満を抱いていたとされます。

**西軍の「豊臣家擁護」の大義**:石田三成が挙兵する際、その大義名分は「豊臣家を守り、家康の専横を止める」というものでした。このため、豊臣家の重臣である毛利輝元などが西軍の総大将に担ぎ上げられ、形式上は豊臣家が西軍を支持する形になりました。

**大坂城からの支援**:関ヶ原の戦いの際、淀君と秀頼がいる大坂城から西軍に軍資金が与えられたという記録もあります。これは、完全に三成を支持したというよりも、豊臣家の名のもとに西軍が動いていたことを示すものと考えられます。

**戦後の対応**:関ヶ原の戦いで西軍が敗れると、淀君は自身と秀頼が西軍に深く関与していなかったことを家康に認めさせ、責任追及を免れました。これは、淀君が政治的に非常に慎重で、豊臣家を存続させることを第一に考えていたことを示唆しています。

結論として、淀君が積極的に石田三成の「個人」を支持したというよりも、豊臣家の存続と権威を守るという目的のために、結果として石田三成が率いる西軍の動きを容認・支援する形になった、と考えるのが妥当でしょう。

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