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< 酢豚のパイナップル、... |anond:20200620104627 >

2020-06-20

ラスアス2がめっちゃ賛否両論でIGNJapanの70点が再評価されててワロタ

PS4の『The Last of Us 2』が事前のメタスコア大絶賛一色とは一転していざ発売されると前作ユーザーから賛否両論となりユーザースコアが激低で結果的に主要サイトの中でほぼ唯一批判的に評価していた日本のIGNJapanレビュー海外ユーザーから評価される怪現象が起きている。

ラスアス2とは

2020年6月19日に発売されたPS4ゲームThe Last of Us Part II』。日本では「ラスアス2」、海外では「TLOU2」と略されることが多い。ソニー・インタラクティブエンタテインメント (SIE) のファーストパーティー(傘下スタジオであるノーティドッグ (Naughty Dog) が開発を担当し、SIEより発売された。アメリカヴァージニア州本拠地を置くノーティドッグは、『クラッシュバンディクーシリーズや『ジャック×ダクスターシリーズ、そして近年では『アンチャーテッドシリーズによって知られている開発会社であり、2001年よりSIEの傘下スタジオとなっている。

前作『The Last of Us』は2013年PS3で発売され、2014年にはPS4リマスター版が発売された。PS3版とPS4版を合わせると現在までに約2000万本以上を売り上げている。メタスコアでは95点を獲得し、数え切れないほどのメディアによって表彰された(https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_accolades_received_by_The_Last_of_Us )。

ゲームジャンルとしては三人称視点アクションアドベンチャーであり、サバイバルホラーステルスシューターといった要素を含む。プレイヤーは成人男性ジョエル少女エリー操作し、ゾンビがはびこる終末的世界を生き延びるために冒険を繰り広げる。オープンワールドではなくリニア(一本道)ではあるが、開発チームが「ワイドリニア」と呼ぶ自由度の高いリニア空間は、開発者企図した凝ったゲーム体験プレイヤー自由な探索という相反するゲーム性をバランス良く両立させるものである

メタスコア、ユーザースコアとは

Metacritic(メタクリティック)というレビュー収集サイトによって、主要ゲームサイトゲームレビューの点数を収集、平均したもの、それが「メタスコア」であり、それとは別にユーザー投稿した点数を平均したものが「ユーザースコアである

Metacriticは1999年映画レビューサイトとして始まり、その後サイト評価収集対象ビデオゲームを加えた。メタスコアは現在では世界で最も重要視されるゲーム評価基準のひとつとなっている。単純にいえば、あるゲーム100点をつけたレビューサイトと60点をつけたレビューサイトがあれば、それらを平均した80点がそのゲームメタスコアとなる(実際にはメディアごとに重要度というものが設定されており、その重み付けを反映してスコア計算されるため、もう少しややこしい)。

どのようなレビューを受けたのか

The Last of Us Part II』は世界各国のメディアによるレビューで絶賛され、2020年6月20日10時(JST)時点では94件のレビューを平均して95点という非常な高評価を受けた。過半数を越える実に50件ものレビューが同作に100点満点を与えている。

このメタスコアは2020年に発売されたゲームのなかで最高評価であり、その下には同じく95点の『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』、93点の『Half-Life: Alyx』、91点の『あつまれどうぶつの森』などが続く。なお日本ユーザーに馴染みが深いタイトルで言うと、『ファイナルファンタジーVIIリメイク』は87点、『仁王2』は85点、『バイオハザードRE:3』は84点である。(https://www.metacritic.com/browse/games/score/metascore/year/all/filtered

PS4タイトル全体の中では、97点の『Red Dead Redemption 2』(2018年)と『グランド・セフト・オートV』(2014年)に次ぐ順位である。(https://www.metacritic.com/browse/games/score/metascore/all/ps4/filtered?sort=desc&view=detailed

しかしその中にあって、日本のIGNJapan10点満点で7点とやや厳しめの点数をつけている(過去との決別で残された物語The Last of Us Part II』レビューhttps://jp.ign.com/the-last-of-us-2/44388/review/the-last-of-us-part-ii )。レビュアー福山幸司は前作が「ビデオゲーム史上に残る、マスターピースであることが疑いようがない」とした上で、「残念ながら『The Last of Us Part II』は、前作を超えるどころか、共に並び立つことすら許されないほど、いびつ出来栄えとなってしまった。」と評した。福山が同作に批判的な評価を下している原因は、主にそのストーリー面についてのものだ。Metacriticに収集された94件のレビューのうち、ラスアス2にIGNJapanと同程度またはそれ以下の評価を与えているメディアは、ほかにGAMINGbibleとGameRevolutionだけである

IGNJapan6月13日福山によるレビューを発表し、さらにその翌日には同編集部のクラベ・エスラによる同作のレビューをめぐる分析記事掲載された(世界各国のメディアが『The Last of Us Part II』を大絶賛! IGNJAPAN評価が激しく異なる理由を紐解くhttps://jp.ign.com/the-last-of-us-2/44460/news/the-last-of-us-part-ii-ign-japan )。相反する評価を受けるビッグタイトルは時々あるが、それを分析した記事投稿されるのは頻繁にあることではなく、それだけラスアス2が注目を集めるタイトルであること、IGNJapanレビューが異色であったことを示していると言えるだろう。

いざ発売されるとユーザーから賛否両論

2020年6月19日にいざゲームが発売されると、ユーザーからはたちまち賛否両論が巻き起こった。議論の的となるのはやはり主にストーリー面についてであり、前作のファンから批判が多くを占めた。Metacriticのユーザーレビューは、2020年6月20日10時(JST)時点では17984件のレビューを平均して3.3という酷評しか言いようのないスコアになっている。

そして、このような酷評を与えられるにつれ、IGNJapanレビューが再評価されつつある。興味深いのは、海外ゲーマーの多くが(日本ゲーマーが『ファミ通』のクロスレビューに対して揶揄するのと同様に)多くのメディアの絶賛レビューメーカーから受け取った金銭によって操作されており信用に値しないと信じ込んでいる点だろう。以下、ツイッターでひっかかった意見の一部。

まおんも@nagineco

ラスアス2発売前はIGNJの評価叩かれてたのに発売されてからはやくも評価されてて掌返しのはやさに笑った

MichiruBOSS @N6Gi7

(ラスアス2に関する最高のレビューひとつはIGNJapanによるものでした。興味があれば是非確認して。)

Sublem @DarthSublem

(友人がラスアス2に立腹している。ストーリーがとても酷くて凹んでいるらしい。IGNJapanは正しかった。ゲーム性とグラフィックは素晴らしい、しかストーリーは本当に最低。彼はストーリーエンディングについて語ってくれて、私も同意した。今作は基本的に前作に対するFU (Fuck You) だ)

アマ公@okamiamatelas

The Last Of Us Part IIを5時間程度プレイしてみたが、IGNJapanレビューで言いたいことが序盤をプレイしただけで、非常によく伝わってきた。7/10という点数になるかはともかく、賛否両論になるのがほぼ確実なゲームクリア時に今の感想を塗りつぶすほどの展開になっていると嬉しいな。

Mashiro@li__xunhuan

IGNJapan forevergod

#TLOU2

真剣@scaa315

IGNjapangod forever #TLOU2

大隊長は中程度の知性を有する焼き鳥です。@8492Squadron

IGNJapanレビュー70点が結果的ユーザー体感に近いスコアだったということでそういうあれだったのか……。

Rich Price@richprice16

(まだ3時間プレイしただけだが、いまのところIGNJapanレビューが最も共感できる。基本的には良いゲームだと言えるが、10点満点はない。ゲーム性は7年前のオリジナルとほぼ同じだ。)

Lt. Senpai@Lt_Senpai

(Metacriticは、そのCriticReviewsが実際の批評家に基づいたものであって報酬を受け取ったジャーナリストによるものではないことを明らかにする必要がある。唯一の正当なレビューはIGNJapanによるものだった。それですらまだ手ぬるい。)

DavidCamões@mephis87

This gameis not amasterpiece,is not a10/10 or 9/10.

Idon't care aboutgay or bi characters, i think thatis amazing but thestory ofthis gameis a 6/10.

Yes the graphics are amazing but thataloneis not whatmakes agreat game.

(IGNJapanはこのゲームレビューで最も良い仕事をした。このゲームマスターピースではないし、10点満点でも9点でもない。私はゲイバイキャラクターは気にしない、それは素晴らしいことだと思うけれど、でもこのストーリー10点満点で6点だ。)

Sublem @DarthSublem

From what I can tell, IGNJapanwas right, and everyonewho gave a10/10was obviously paid off

(友人は今作のストーリーはラスアス1の上にひりだした犬の糞だと言った。私の知る限りではIGNJapanは正しかったし、10点満点を付けたやつは明らかに金をもらっている)

かにちゃん@1102_kanie

ラスアス2

まだ半分だけど、俺は苦手

IGNJのレビューも納得だわ...

話が重くて辛いとかじゃなくて単純に話がつまらなくて辛い

#ラスアス2

Ivanhoe20@Ivanhoe20

(これは批評面においてIGNJapanがIGNUSAよりも偏っていないことを示している)

krikor||Read vinlandsaga

@GoReadVinland

(IGNは10点満点で10点を与え、Naughty Dogソニーにおもねっているが、IGNJapanは同作に7点を与え、ストーリーは良くなく、前作のようにはなれなかったと言う。だから私はゲームジャーナリスト企業が誠実なレビューをするとは信用できない)

Fatality!!@AlexStrider

IGNJapan gavethe game a 70%score, probably whatit really deserves.

(私は100点の評価は信じていないし、0点の評価も信じていない……。IGNJapanは本作に70点を付けたが、おそらくそれが実情に近い。)

vεr†rø@DaytimeCurfew

(IGNについて重要なのはレビューのために彼らに金銭を支払うことができるということです。ほとんどの「信頼できる」レビュアーと同様に。INGJapan現実的レビューだったけれども)

SONG@songforyou0313

(すごい。IGNJapanには検閲がない。)

Nemui@Gelzoniansuss

Graphics areout of this world.Its beautiful.

But well... new charactersonly to throw themaway.

It seemslike they couldn't buy IGNJapan in the end haha

(IGNJapanはかなり上手くまとめている。グラフィックはこの世のものとは思えない。美しい。でも、、、新キャラはそれらを投げ捨ててしまった。結局のところ彼らはIGNJapanを買収できなかったようだ。笑)

なんでこんなことになった?

わからん

考えられうる要因としては、ゲーマーの「ポリコレ疲れ」やTroll荒らし)がある。

前作から引き続き主人公を務める女性主人公エリーは、本作ではレズビアンであることが明らかになり、新キャラクターバイセクシャルのディーナと接近する。新キャラクターのレブはトランスジェンダー少年である。今作でメインキャラクターの一人となるアビーは、発売前に誤って噂されていたようなトランスジェンダー女性ではなく、単に「女性らしさ」がないだけの筋肉質な女性である。ラスアス2のシナリオを手掛けたNaughty Dogイスラエルアメリカ人のライターNeil Druckmann(ニールドラックマン)は、自身シスジェンダー男性であるものの、フェミニスト評論家Anita Sarkeesian(アニータ・サーキシアンからの影響を公言しており、ジェンダーコーリティ多様性配慮したゲーム作りを心がけている。2004年よりNaughty Dogで働く彼は、前作『The Last of Us』や『アンチャーテッド海賊王と最後の秘宝』のクリエイティブディレクターおよびライターを務めた。

ユーザースコア世界には、Troll荒らし)によるreviewbombレビュー爆弾レビュー爆撃)というものがある。『Death Stranding』のケースでは、1万8000件以上のユーザーレビューから約6000件以上が削除され、それにより「5.1」だったスコアは「7.3」まで上昇した。有名作の発売の際には、このようなreviewbomb存在もまたよくある光景となっている(レビューサイトが「デス・ストランディング」への「疑わしいユーザー評価」を大量削除してスコアが一気に急上昇 -GIGAZINEhttps://gigazine.net/news/20191210-removed-death-stranding-suspicious-ratings/ )。おそらく今回のラスアス2でも、後日いくらかのレビューが削除され、揺り戻しが起こるだろう。

しかツイッターでの評判などを見る限り、この低評価の原因はTrollによるいたずらだけとは思えない。結局のところ不満を集めるのは、新メインキャラクターアビー男性に媚びたところのない政治的に正しい女性キャラクターだったからではなく、前作で辛い旅をともにしてプレイヤーがさんざん感情移入した主人公ジョエルがポッと出のアビーによく確認もされずあっさり射殺され、ジョエルの代わりにそのアビーを長時間にわたってプレイアブルキャラとして操作しなくてはならないというゲーム構造によるもの、それにとっちらかって焦点の定まらないストイーリーラインによるものだろう。

Permalink |記事への反応(1) | 11:26

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