日頃,供述調書を目にするにあたって疑問に思っていたことだったが・・・。




被疑者が逮捕・勾留されると警察や検察による取調べがはじまり,その供述は「供述調書」と呼ばれる書面におこされる。これは被疑者が供述した内容をそのまま書き写すといった代物ではなく,その要旨を警察官なり検察官といった捜査官が作文するわけ。


そして,その作文を最後に被疑者に読み聞かせ,その内容に間違いないということであれば,その書面の最後に署名指印させ,その後に取り調べに立ち会った捜査官が署名押印することになっている。


この供述調書は,A4の紙に横書きで,手書きされるか,ワープロで打たれ,通常,複数枚に及ぶので,記事にあるように各枚葉に差し替え,偽造を防止するために丁数を付し,契印をほどこす。

この契印は捜査官の印である。


とすると,差し替え,偽造を防止するために契印を施すにもかかわらず,末葉の被疑者の署名指印以外は実はいくらでも差し替え可能であることになる。


なにをいまさらと思う。


取調べの可視化という議論も重要だが,もっと基本部分を検討すべきでなかったか。


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