LeonとSareeeによるファンタスティックフリップから、Leonがマッド・スプラッシュで阿部を追い込む。しかしコンビワークで上回るWANTEDは、Leonのスキを突いた阿部がフランケンシュタイナーで丸め込んで勝利した。マイクを持った阿部はタッグリーグでの優勝と春倉からのベルト奪取を宣言。さらにシングル王座を獲得したいと訴え、Leonの持つCMLL-REINAへの挑戦を表明した。
協力しての攻撃とカットプレーが繰り返される中、ラビットがジュニア王者・勝を丸め込んで勝ち抜け。残る3人による3WAY戦は、勝がコーナー最上段からのエルボードロップで川佐を下した。タッグリーグ出場を決めて勝ち名乗りを受けるラビットと勝だが、互いに憮然とした表情を見せるなどチームワークが不安視される。
重厚な攻防を展開する両者。ラリアットの連打からメタルウイングを決めた倉垣だが、ヘイリーはカウント2でクリア。投げっぱなしパワーボムからランニングニーを叩き込んだヘイリーは、さらにもう1発パワーボムで叩きつけてタイトル防衛に成功した。
中島の希望によりパートナーに選ばれたボリショイと華名だが、やはりタッチはスムーズに行かずギクシャクしたものに。中島は米山に対し10発以上ものロコモーション・ジャーマンでくり返し投げつけていく。米山と中森が同時にダイブして延髄ニードロップを決めるが、このピンチを凌ぐと華名が米山にバックスピンキック、ボリショイのアッパーカット、中島がだるま式ジャーマンという波状攻撃。HMKのカットが間に合うと、最後は中島がドラゴン・スープレックスで米山にとどめを刺した。
★試合後のマイク
中島「米山、私はアンタに贈る言葉はない。いま試合で私の思いは全部ぶつけたつもりです。華名さん、今日はホントにこの場所に来てくれてありがとうございます。私はボリショイさん、華名さん、この3人で組めたことがすごく特別なことだと思ってるし、私はこれからも、今日の試合見ててもやっぱり…華名さんみたいな刺激、JWPに欲しいと思ってるんで。ぜひまた機会があればお願いします!」
華名「中島がおる限り、JWPに参戦してもいいと思う!…いいと思うねんけど、中島にはわかってもらいたい。JWPに上がるということは、JWP、つぶすかもしれへんで!? 大丈夫? その覚悟があったら…」
中島「あなたのそういう自信があるところ、いいと思う。でも、私がいる限りJWPはつぶさせない」
華名「皆さん聞きましたか? もし私がJWPのマットに上がらへんかったら、JWPが逃げたということで! よろしいですか?(笑)」
中島「かまわないよ」
華名「お~カッコイイやんけ! じゃあ待ってるわ」
中島「これからも、私らしいJWP…チャンピオンロードを突っ走っていきたいと思いますんで、皆さんよろしくお願いします!」
(華名と中島が退場すると、ボリショイと米山が握手)
米山「13年間、JWPの米山香織を応援してくださった皆さん、ホントにありがとうございました!(会場から拍手)私は今日でJWPを退団しますが、これからもJWP女子プロレス、そしてモーリー、華子の応援をよろしくお願いします。ありがとうございました」
★中島&ボリショイのコメント
中島「おもしろかったです、やっぱり。HMKが仲間仲間言ってたけど、やっぱり言葉とか形じゃないんだよっていうことを私は思ってたので。別に仲良しこよしでやってくれなくたって、何もしてくれなくてもコーナーに控えてくれる人がいるんだったら、私はそれだけで十分だし。今回のタッグはすごいおもしろかったです。2人(ボリショイと華名)の絡みも含め。いい張り手合戦を…(笑)。思わず1歩引いて見てしまいましたね」
ボリショイ「コノヤロー」
中島「JWPと華名さんの関係というのを実際私は知らないし、華名さんが出してたマニフェスト? 私まったく知らないんで…」
ボリショイ「前に安里紗が言った通り、選手がイヤなカードがお客さんが見たいカードって、多々あるんだなっていうのを。今回のカードが決まってから周りの反応とかすごい感じました」
━━華名が「JWPをつぶすかも」と発言したが。
ボリショイ「つぶされない。勝手に言ってるだけなんで」
中島「私がいれば大丈夫でしょう(笑)」
ボリショイ「それみんな思ってる。もちろんもう逃げるわけにいかないから。どんどん、次は対角線に立ってやってみるのもおもしろいかな」
━━米山の退団について。
ボリショイ「ホントに今日が来るまで、すごくイヤな気持ち…ホントはちゃんと送り出してあげたい。“お疲れさま、ありがとう”って言ってあげたかったんですけど…やっぱり私も意地っ張りで。快く送り出してあげられなかったかもしれないし。一生懸命JWPに貢献して米山が次のステップへ行くだけなのに、なんか悪者みたいになっちゃって、私が助けてあげなきゃいけないのにそうしてあげることが出来てなくて。なんかJWPの仇(かたき)みたいな形で米山を送り出す形になったことが、すごくイヤだなと思ってたけども、それを闘う前から口に出すことは出来なかったし。もうこれからは、なるようにしかならないので、いま米山が去っても安里紗もいて新しい世代が育って、新しいJWPが出来つつあるので。米山には安心して米山のプロレス人生を歩んでくれとしか言いようがないし。あと1つ言いたいのはJWPはフリー選手を育ててる団体じゃなくて、JWPをちゃんと担っていく選手を育てていきたい。歴史をつなげていきたいのでほかの選手も米山を見習って、よきところでフリーになってと考えないように、“私がJWPを守るよ”って胸張って言える選手を育てていきたいです」
中島「リングでも言いましたけど、言葉は何もないです。つなぎとめておくものっていうのは言葉じゃないと思うので。リングでそういうものを育んでいければいいなって思います」
デビュー15周年を迎えた春山が里村とシングルで対戦。里村の胴絞めスリーパー、デスバレーボムを凌ぐとキーンハンマーやラリアットで反撃。最後はコーナー最上段からのギロチンドロップで勝利を飾った。
マイクを持った春山は「私が選んだ里村選手、間違いなかったです。バリバリでした。お互い歳も近いですし、まだまだ女子プロ界、私たちが暴れていこうじゃないですか。じゃないとつまんないと思うんで」と感謝を述べて握手。里村もマイクで「キャリアじゃないって最近思うんです。若手がどんどん伸びてきて、私たち居座ってるわけじゃなくて自分たちなりの立場があって、いまリングの上で闘っているので。私も今年は昨年以上に賭けに出ますよ。バリバリです」と笑顔で決意を述べた。 春山は2・17大阪大会で中島を倒して3冠王になることを宣言。続いて同期のOG、アキュート冴さん、池田真奈美さんがリングに上がり春山を祝福すると、ボリショイからは春山のイラストが描かれたパネルが贈られた。